日記

2025-02-02 15:10:00

バタフライエフェクト

今週も色々ありましたね。

今回のフジテレビの件といい

韓国大統領の弾劾問題といい

兵庫県知事を取り巻く問題といい

事件発生、あるいは発覚後の展開に驚くことしきりです。

 

「たられば」はないし憶測でものを言ってはいけませんし、

あくまでも私見ですが、

今回のフジテレビの件で、

最初から会食に誘ったのがフジテレビの社員ではなく中居氏だったということが明確になっていれば

事態はまったく違う展開になっていたのではないかと思わずにはいられません。

 

このような企業に関わる事件が公になった際に思うのは

そこで生活のために、家族のために、自分自身のキャリアを高めるために

懸命に働く事件に関係のない人達のことです。

 

事実を正しく報道しないことが

どれほどの人にどれほどの影響を与えるか。

恐らく発信者が想像できないところにまで

影響を及ぼす可能性があることについての怖れを

報道、マスメディアに携わる人は十字架のように背負う覚悟が出来ている

と私達には信じているところがありませんか?

だからこそ、しっかりと裏取りが取れた報道しかしないのだと。

 

「バタフライエフェクト」という言葉をご存知の方も多いかと思います。

(TV番組の題名にもありますし)

 

そもそも「バタフライエフェクト」は

気象学者エドワード・ローレンツ

がはばたく程度の非常に小さな撹乱でも遠くの場所の気象に影響を与えるか?」という問い掛けと、

もしそれが正しければ、観測誤差を無くすことができない限り、正確な長期予測は根本的に困難になる、

という数値予報の研究から出てきた提言に由来する」(Wikipedia)らしく

NHKの番組「映像の世紀バタフライエフェクト」は

「蝶の羽ばたきのような、ひとりひとりのささやかな営みが、いかに連鎖し、世界を動かしていくのか?」をテーマに

「世界各国から収集した貴重なアーカイブス映像をもとに、人類の歴史に秘められた壮大なバタフライエフェクトの世界をお届け」する番組なのだそう。

 

蝶の羽ばたきのようなささやかな発言や行動が、

想いもよらない結果になることを

もしかすると誰かの人生を狂わせる可能性があるということを

こんなふうに簡単に誰でも情報発信できる今の世界にあっては

私達一人一人が充分に肝に銘じる必要があると

つくづく思ったこの1週間でした。

 

被害者にも加害者にもならないために。

2025-01-26 21:26:00

私達の強み

うかうかしている間に1月も末。

今週も色々なことがありましたね。

 

土曜日、泣きながら朝ごはんを食べる羽目になりまして。

 

なんで泣いたのか?

自分でもなんでこんなに泣けるのかと不思議でした。

 

たまたまつけていたテレビでNHKの「プロジェクトX」が流れており。

2011年10月にタイを襲った大洪水では日系400社以上の工場が生産設備ごと水没し、

そこから如何にして日系企業や現地のタイ従業員たちが立ち向かっていったかという内容でした。

「緊急派遣5千人 日本メーカーの総力戦~タイ大洪水との闘い~」というタイトルがついており、

主に

タイ工場で生産していた半導体や電子部品などの供給が止まることによる日本の物づくりが止まる事を阻止するため

 そして何より働く場を失ったタイの優秀な技術者達を救済するために

当時観光でさえなかなか入国が難しかった時代に

企業の垣根を越えて総力戦で日本政府に5千人もの技術者の受け入れ交渉を粘り強く続け遂に実現する姿と

その後現地工場の再建がかなった企業と叶わず現地従業員を解雇せざるを得なかった企業の姿が

映し出されていました。

 

私が涙したシーンは

ラピタセミコンダクタアユタヤの現地女性技術者のインタビューで

二人の年老いた姉を支えるため懸命に働いてきた彼女が

洪水により一瞬にして働く場を奪われながらも

日本の経営陣の前では笑顔を見せていたと語っていた時で、

語る彼女の姿は、

苦難を受け入れながらも懸命に生きてきた人なんだなあと

なんとも神々しくさえ思えるものでした。

 

「この先どうなるのか」と自宅ではおいおい泣きながらも、

当時の社長山田さんが私達を家族のように大切に思ってくれている事、

なんとか復旧させようと、私達の職場をなくさないように

奮闘してくれていることがわかっているから、

皆の前では笑顔でいなければいけないと。

 

スタジオにいらしたニコンタイランド当時の村山社長が

涙したのは

水没した工場の状況を伝えるために送られた写真に映し出された現地の従業員が

「皆笑顔だったんです」と。

 

ニコンは再建できましたがラピタセミコンダクタアユタヤの再建は叶わず。

山田社長が従業員を集めそのことを告げ謝罪した時の映像が流れていましたが

奮闘していた山田社長の姿を見ていた従業員たちは

誰一人経営陣を責めず、逆に今までの感謝の言葉を口にしている姿がありました。

 

この山田社長が最後に

「再建は叶わなかったが、なんとか復旧させようと

皆で一生懸命考え意見を出し合って歩んだ過程はその後彼らが生きていく上で力になった事は間違いない」

といようなこと(うる覚えなので正しくないかもしれません。ご容赦ください)を語られ、

私の心にとても響いたのでございます。

 

タイの工場をたたんだのちも山田社長は現地に残り、希望者の再就職先を全員手配し、

自分も現地で再就職し年に一度当時の仲間で集まるのだとか。

 

困難をともに闘った者同士は経営者と従業員という主従関係を超えて、

仲間になり、家族になるんだなあ。

 

家族的な経営。

グローバルな経済市場において、日本の影響力がどんどん薄れていると言われていく中、

欧米にはないこの「家族的な経営」風土が、

「強み」なのだと、

語られていた当時の現地リーダーたちの言葉に

勇気づけられながらも、

日本が成長してきた理由を今こそ再認識すべき時なのだと

とても思います。

 

 

 

 

 

 

 

2025-01-19 16:16:00

折り合いをつけるために

早いもので阪神淡路大震災から30年。

特集番組も多数ありましたが、

私は観ることができませんでした。

 

私は直接震災の被害にはあいませんでしたが、

お客様が亡くなったり、

お客様や同僚が被害にあって家屋が損壊していたりで

当時のことを思い出すにはまだ昇華できていないようで、

観るのが辛いのです。

 

今でも思い出すのが、

震災後六甲道にあるお客様の事務所を訪ねた時のこと。

 

確か電車がまだ開通しておらず

JR(だったと記憶しています)が臨時バスを出していて、

瓦礫の中、バスに揺られて向かったことを憶えています。

 

バスの中では誰もが無言でしたが、

スピーカーからずっと音楽が流れていました。

 

八神純子さんの「思い出は美しすぎて」が流れた時

ひとりのおばあさんが

「こんな曲流すな!止めろ!」

と怒り出したのですが、

誰も反応せず、

運転手さんも音楽を止めず。

 

おばあさんは何度も声をあげるのですが、

誰も反応せず。

 

やがておばあさんも諦めて黙り込み。

誰一人話さない中、

音楽だけが鳴り響いていました。

 

私は正直「ああ、嫌だなあ」と思っていました。

ああ、嫌だなあ。

怒鳴り声は聞きたくないなあ。

これ以上辛い気持ちになりたくないなあ。

 

おばあさんの声を聞くのがとても辛くて、

静かになったとき、ほっとしたことを憶えています。

 

お客様の事務所に到着すると、

いつもはネクタイを締めていらっしゃる所長が

作業着のようなものを着て

首に掛けたタオルで顔を拭いながら、

「今トイレ直してたんや」と

明るく笑顔で話しかけてくださったことが

なんとも逞しくて

とてもほっとしたことを憶えています。

 

あのおばあさんのことを思い出す度

「あんたに何がわかるねん」と言われるかも知れませんが、

怒鳴り声とともに

行き場のない怒りや悲しみを吐き出せずには

いられなかったのだと

今なお、なんともやるせない気持ちになります。

 

人の感情は「喜び」「悲しみ」「嫌悪」「恐怖」「怒り」の5つ感情が基本的にあり、

感情の組み合わせで状況により

例えば恐怖+怒り=憎しみ、悲しみ+恐怖=不安、喜び+恐怖=驚き等

さらに様々な感情が生まれるのだとか。

5つの感情の中で唯一ポジティブなのが「喜び」だけであることがわかります。

これは私達が生き延びるために常に危機感を持てるよう、

このような脳の仕組みになっているのだとか。

だからこそ、私達は幸せを感じている時、

「いつまでもこんな幸せが続くはずがない」という恐れが常に背中合わせにあり、

嫌な事が続くと

「もう私には良いことなんて起こらない」

→「生きていても仕方ない」と思いがちになることにも合点がいきます。

 

でも私達は

「もう私には良いことなんて起こらない」と今思っていても

なんとか踏ん張って頑張っていれば

何年か後には

「もう私には良いことなんて起こらない」と思いながらも

神戸や淡路島が復興して目まぐるしい発展を遂げているように

あの時自分なりに精一杯頑張ったから

今があるんだ

と思える日が来ることも経験から知っています。

 

 

そうやって脳の中で折り合いをつけて私達はなんとか生きているんだなあと思います。

沢山経験しましょう、色々な事を。

ちゃんと意思をもって今を意味のある過去にするために

折り合いをつけていくために

 

ドジャース入りを決めた佐々木朗希投手の言葉

「野球人生を終えて後で振り返ったときに、正しい決断だったと思えるように頑張ります」

 

すごいこと言うなあ

おばちゃん一気にファンになりました。 

2025-01-12 15:53:00

底力

1月10日は十日戎で、

用事を済ませランチをどこで食べようかと

心斎橋から難波まで歩いてると、熊手や福笹を持ったスーツ姿の人がちらほらと。

「そうかあ。今日はえべっさんかあ」

 

御堂筋沿いを歩いていると、

Diorが大規模工事を行っていたり、エルメスやルイ・ビィトンは行列ができているし、

至る所でスマホで写真を撮っている観光客で溢れており、

思わず「商売繁盛!笹もってこい!」と叫びたくなる活気でした。

(叫びませんけど)

 

高島屋前まで近づくと、ちょうど「宝恵駕籠」(ほえかご)の行列が始まり、

始まった時に何故か見物客としてはなかなかのベストポジションに立っており、

もうこれは写真を撮るしかない!

宝恵駕籠hp.jpg

今宮戎の福娘、「おむすび」出演中の松井玲奈さん、松竹芸能の海原かなたさん、

松竹新喜劇の曾我廼家いろはさん他皆さん笑顔で手を振って下さり

サービス精神旺盛!

(MBSの河西アナウンサーも満面の笑顔で素敵でしたが上手く撮れず残念!)

ベストポジションに拘わらず写真の才能がなく

芸妓衆もそれはそれは華やかで圧巻だったのですが伝えきれず申し訳ございません。

(そして上の写真の微妙な位置に見物客に配っていただいたポチ袋を貼り付けておりますが、

丁度福娘を撮った瞬間、おじさまが私の前に出てこられて

いがぐり頭の後頭部がどアップになったのでその上に貼り付けさせていただきました)

ずっと威勢のよい掛け声がかけられていて何を言っているのか聞き取れなかったのですが

「ほーえかご!ほーえかご!」と叫ばれているそうな..。

 

長年大阪に居ながら、この「宝恵駕籠」行列を初めて見ることができて、

そして恥ずかしながら「宝恵駕籠」なるものを初めて知った私。

「宝恵駕籠」は今宮戎神社の十日戎に合わせ

商売繁盛や家運隆昌を願う大阪ミナミの伝統行事らしく、

コロナで一時中断したものの、250年以上の歴史があって

大阪の商人がお気に入りの芸妓を駕籠に乗せ、今宮戎まで参拝させていたとか。

 

粋ですなあ!

 

 

こんな有難い行列を特等席で見ることが出来、新年早々有難き幸せでございます。

 

誇れる伝統と文化を持ちながらも、商人のしたたかさを持ち合わせたフレンドリーな大都会大阪。

ええ街やなあ。

 

今年は万博の年!

大阪の底力、いえ、日本の底力を

世界に大いに見せてやりましょう!

 

私達の未来は明るい!

2025-01-05 13:27:00

足るを知る

新年明けましておめでとうございます。

昨年、この拙いブログを読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

お正月、如何お過ごしですか?

今年は暦の関係で長めの休暇となった方も多かったと思います。

のんびりされましたでしょうか?

 

毎年元旦に恒例にしている行事があり、

それは朝一番、日の出の時間にあわせて初詣に行くこと。

有難いことに、歩いて10分ほどで大鳥大社にお参りすることが出来るので、

朝起きたらまず初詣→お雑煮つくり

ということをここ数年続けています。

 

何故朝一番かと言いますと、2つ理由がありまして。

一つ目は「とてもとても空いている」こと!

交通規制もないし、延々並ばなくてもいいし、

お参りの人も数えられるほどなので砂埃舞うこともなく、

元旦の神社を冬の澄んだ空気が厳かに包んでくれています。

そして二つ目はお参りからの帰り道、

丁度東に向かって歩くので、

昇る太陽の光に包まれるような錯覚の中帰途につけること。

 

「陽はぁまた昇るぅーどんなぁ人の心にもぉー♪」と

ちんぺいさん(谷村新司様関西人はこう呼ぶであろう)の名曲を口遊み(心の中で)、

今年2025年のスタートを切りました。

 

神々しいまでの朝日をスマホで撮ったのですが

実際に肉眼で見るようには撮れませんね。

IMG_6796.jpg

あの神々しい位の美しさは実際に体験してこそだなあと

しみじみ。

 

数年前から心に置いている言葉

「足るを知る」

最初は茶の湯の世界からこの言葉を知り、

私の人生の指針にしておりますが、

なかなか難しい。

 

そもそも「足るを知る」はどこから来ているのか調べたところ、

知人者智(人を知る者は智)、

自知者明(自らを知る者は明)。

勝人者有力(人に勝つ者は力有り)、

自勝者強(自ら勝つ者は強し)。

知足者富(足るを知る者は富み)、

強行者有志(強めて行う者は志有り)。

不失其所者久(その所を失わざる者は久し)。

死而不亡者壽(死して而も亡びざる者は寿し)。

という孟子の言葉が由来とされているようです。

 どういう意味かと言うと、

 「他人をよく知っている者は智恵がある人であるが、

自分自身を知る者は、賢明な人である。
他人に勝つ者は力があるが、
自らに勝つものには及ばない。
足るを知り、満足することを知っている者は本当に豊かな人であり、
努力する者には志がある。
自分の本来の居場所を見失わなければ長生きし
死に捉われず、志が滅びなければ寿(命)は長い。

 (この漢文の解釈は様々で特に最後の「死而不亡者壽(死して而(しか)も亡びざる者は寿し)」の解釈が難しく色々な解釈が出ていますが、私なりの解釈にしています)

 という事。

 

またこの孟子の言葉とともに

仏教の世界での「足るを知る」の解釈に違う点があり、

この言葉ひとつにも様々な解釈があり、

世界の深みを思います。

 

今世界はAIによる恩恵を様々なところで受けていますが、

AIはかなりの電力を消費するのだそう。

ビッグデータを24時間検索するのですから、

そりゃあかなりの電力が必要なんでしょうね。

そのことも影響しているのかAI先進国アメリカは

世界で最も原子力発電所があり、

事故を起こしたあのスリーマイル島の原発も再稼働させ、マイクロソフトに供給しているのだとか。

 

 

日本の2025年度国家予算案は

115兆5415億円で過去最大だとか。

税収見込みは78兆4400億円であとは国債発行等で補填されるわけですが、

この発行額が28.6兆円で17年ぶりに30兆円を下回ったという記事をよく目にしますが

結局毎年国の借金が増えているわけです。

 

私達は生きていく上で色々な局面で選択する必要に迫られますが、

その判断のもとにあるのは「自分にとってより良い明日を迎えられるか」ではないでしょうか。

明日笑っていられても遠い将来につけがまわって後悔しないために

意味のある選択ができるかどうか。

果てしない欲望を満たすために頑張ることが成長につながるからこそ邁進するのか

「満足することを知る」ために自己研鑽を重ねていくのか

どちらが本当に豊かな人生なのか。

 

これは本当にその人の価値観によるし、「豊かな人生」の捉え方は様々だと思います。

 

私達は今AIや膨大な国家予算により便利で快適な生活を享受しているのは事実で

この生活を手放すことが出来るのかとも思います。

 

それでも「足るを知る」事が出来るように私は生きたい。

それが私の「ありたい自分」だからです。

 

 

今年、貴方が「ありたい自分」で過ごせますよう。

 

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