日記

2024-04-07 20:35:00

豊かな日本を享受する

今週末は桜が満開で、

私も近所の浜寺公園やら家原大池公園やら行って参りました。

トップページの写真を2年前の大阪城公園と今年の浜寺公園、

そして家原大池公園では桜を背に椿の花が咲いていたので

一枚、入れ替えてみました。

椿は花ごとぽとりと落ちるので

江戸時代の武家の間で打ち首を連想したため

椿を嫌う風潮が生まれたようですが、

寒さが厳しい冬の中でも凛として咲き誇る様子から、

「忍耐」や「生命力」の象徴とされ、

縁起が良い花ともされています。

「邪気を払う」力があるとされてもいるので、

今回掲載いたしました。

どの写真もそうですが、

写真ではなかなか実際目の当たりにした美しさは伝わらないですね。

やはり「本物を見る」こと、大切です。

 

中之島美術館でモネの「連作の情景」展が開催されているので、

行って参りました。

私、何故かモネとフェルメールが大好きで、

関西で展覧会があるといそいそと出向くのでございます。

 

今回開催期間が2月10日から5月6日までで、

そろそろ落ち着いているだろうし閉会までにはまだ日にちがあるし、

結構余裕があるのではないかい?

と思ったのですが、

いやいや、甘かった。

えらい人でした。

私がちょっと驚いたのは

何度か若い男性グループに遭遇したこと。

いずれの方々も静かに熱心に鑑賞していました。純粋にモネの世界に浸っているような..。

美術系の学生なのかな。

 

男性に関わらず若い女性も多く、

なんだかいい。

 

 

私がモネを好きになったきかっけは、

「ヴェトウィユの画家の庭園」(1881年)という画でした。

ひまわりいっぱいの庭の奥には家があり、

そこから庭へと続く階段に、女性一人小さな男の子二人が描かれており、

夏の強い光を感じるとても明るい絵なのです。

この絵を描いた2年前に彼の妻カミーユは次男出産後の産後の肥立ちが悪く亡くなっており、

その頃モネは極貧状態で満足な看病を受けさせることができなかった悔恨もあり、

人生で最も苦しかった時期であったとされています。

そしてこの絵を描いた頃はようやく生活困窮から抜け出し、

モネが再び立ち上がった時だったそうで、

ここに描かれた人物は顔がはっきりと描かれておらず、

(カミーユ死後人物の顔をはっきり描かなくなりました)

絵画を鑑賞したときの音声ガイドでは

「亡くなったカミーユ夫人と二人の子供」

とされており、

絵が明るいが故にモネの哀しみが際立って伝わってくるように当時の私は感じ、

モネの独特の筆使いとともに当時の彼の息遣いや思いが感じられて

心が震えたものです(なんと感受性が豊かだった私!)

 (この絵のモデルはカミーユ夫人生前から不倫の噂のあった女性(のちに再婚)とその子供という説もあります

 

今回75点のモネの絵画、特に睡蓮に代表される連作がいくつか展示されており、

見ごたえがありました。

そして、いくつかの絵画が写真OKだったので、撮りました!

IMG_5985.jpg

 やっぱり写真となると色々伝わりませんわね..。

 

それにしてもこれだけのモネの作品を揃えられる日本は豊かな国だと

あらためて思いますし、

それを享受できる幸せをしみじみ感じます。

 

そして中之島美術館は開業以来黒字が続いているのだとか。

国内初の民間が主導する美術館だそうで。

だってあの盛況ぶり。

大人一人2500円で何人入っているのや!

と下世話なことを考え美術館を後にする私が何語ってるのや!

と無性に恥ずかしくなって参りましたので、

そろそろ失礼いたします。

2024-03-31 16:33:00

Spring Day

暖かくなりましたね。

桜も大阪は4月3日ごろ満開予想だそうです。

 

「冬来たりならば春遠からじ」

どんなに寒い冬でも冬の次の季節は春で、

着実に花咲く季節が近づいています。

 

この1週間も色々ありましたね。

 

誰も不幸になりたくて生きているわけではない。

ですが、ある日突然思いもよらない災難に見舞われることを

私達はここ数年、嫌というほど目の当たりにしてきました。

 

健やかに生きるために飲んでいるサプリが

自分の健康を脅かすどころではなく、死に至るとは夢にも思わなかったでしょう。

小林製薬の社長も、全社員もこんなことになるとは

今年の初めには夢にも思わなかったのではないかと思います。

 

 今調査中で迂闊な事は言えませんが

製造工程に問題があった可能性は濃厚で

(プベルル酸は青カビが作り出す物質で紅こうじからは発生しないという点で)

なんらかの意図性があったとしても、なかったとしても異なる理由で

やはり小林製薬の体質を疑わざるを得ないのではないかと思います。

日本の製薬会社が作る機能性表示食品であれば、安全性を疑わないですもの。

 

企業責任は極めて重く、それを重々承知していることは伝わってきます。

 小林製薬の関係者(経営陣のマインドを語るのは烏滸がましいですが、主に現場で一生懸命働いている社員やご家族の方々)も生きた心地がしないのではないかと思います。

 

これほどわかりやすくはないですが、

皆さんにも意図しないトラブルに巻き込まれ、

生きるのがしんどかった時期、ありましたよね。

今まさにそんな真っ最中かも知れません。

 

私の話で恐縮ですが、

仕事場で針の筵に座っているような時期がありました。

そして、それは永遠のように思えました。

 

それでも、逃げ出すことをしなかったのは、

勿論逃げ出した後の不安もありましたが、

自宅から駅に向かう途中にちょっとした坂があり、

朝、その坂を上ると丁度太陽が真ん前に見えて

私を照らしてくれるのです。

するとどんなに疲れていても、 

不思議とやる気がでてきて

一日一日、なんとか針の筵に座り続けることができ、

いつのまにか

私の座っているところは

「針の筵」であることに気づいてくれる人が増えてきて

その人達のおかげでなんとか一本一本針を抜いていくことが出来て

痛みを感じなくなっていた

ということがありました。

 

 メンタルヘルスの勉強をしてから知ったのですが、

太陽の光を浴びる事、身体を動かす事は鬱病対策にとても良いので気分が滅入った時は是非やってみてください。

私で実証済です。

今日は寒くて凍えるようであっても、明日は優しい穏やかな日かも知れないし、

やはり今日と同じ寒くて辛い日かも知れない。

それは明日にならないと分からないんですよね。

 

だからこそ、人生は続くんですよね。

それでも人生は続きます。

続けなくちゃです。

 

明日はきっといい天気だということを

見届けるために、

続けなくちゃ勿体ないです。

2024-03-24 22:10:00

ブランドの価値

はるか昔私が若かったころ、

ブランドのバッグや時計や欲しくて、

背伸びして頑張って買っていました。

先日若い女性と話した時に「ブランドのバッグがほしいです」

というので何故?と聞くと

「だって、まわりの同級生はどんどん結婚して、私は全く予定がなくて。

だから「私はこんなに高いものが買えるほどの仕事をしてるんだ」と言いたいじゃないですか!」と。

..。わかる。わかるで!

振り返ってみるとかつて私も似たような動機だったような(←はるか昔のことなので覚えてないという。。ははっ)

でも確かに自分のステータスを高く見られたいが故に頑張っていたような。。

 

実は先日、

もう30年近く愛用しているエルメスのクリッパー(一世を風靡しました!ご存知の方も多いはず!)が動かなくなり、

エルメスのアフターセールスカウンターに行ってきたのでございます。

幸い電池交換だけで済んだのですが、

時計を預けて1時間ほどで返ってきた時計はピカピカになっていて新品のようで。

「うわっ!ピカピカですね!」と思わず言うとにっこりして

「洗っておきました」とのこと。

時計と同時にウォッチクイックサービスカードを渡されたのですが、

そこには時計のモデル名やシリアルナンバーや修理日が書かれているので

(それもフランス語と英語で)世界のどこのエルメスでもこのカードさえ見せれば

スムースに修理してくださるのでございます(はずです)。

実は修理前に「どこかのエルメスに登録されていますか?」とおっしゃるので

辛うじて数年前に高島屋のエルメスブティックで針の修理をしてもらっていたので

その話をすると、

PCで名前と電話番号のみで過去の修理履歴を検索され、

「部品交換と内部洗浄も行われていますね?」と。

 

こんな風に正規のエルメスでメンテナンスを行っているとスムースに修理されるのですが、

一度でも正規店以外で修理をすると取り扱わないのだとか。

(修理状態を見ればすぐにわかるのだそう)

私の前にいらっしゃった方はバッグの持ち手近くの金具が外れてしまったようで

「数年前から気になっていたのだけれどもなかなか機会がなくて」とのこと。

とスタッフの方が奥に入り、

各々の専門の職人さんが常駐されているようで、

数分で出てこられ「元に戻りましたよ」と。

とても喜ばれて「あのう、修理代は?」と恐る恐る聞かれていましたが、

「費用は結構でございます」とのこと。

「ええ!?いいんですかっ!」とおっしゃると同時に思わず「ええ!?」と心の中で叫び振り向く私。

そうするとスタッフの方が

「はい、結構でございます」とにっこり。

 

私がこの時計を買ったのは、

ブレスレットがエルメスのHのマークになっていて、文字盤が丸くて黒くてかっこいいからという理由からだったのですが、

つまり、見た目に惹かれて買ったわけですが、

30年経ってもなお新品のように輝き続ける我が左手の相棒。

エルメスのというブランドのこだわり、愛情や情熱がようやくわかるようになってきたかなあ。

やっと身につけるに相応しくなってきたのかななんて、勝手に思っています。

 

だから、ブランドの価値はその人にとって、年代によって、様々で、違ってていいんだなあと思います。

どこに価値をおくのか

どう付き合っていくのか

歳とともに変わっていくのも乙なものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2024-03-17 22:00:00

「企業努力」に思う

今年の春闘ではほとんど満額回答で、大手は大幅な賃金UPが見込まれますね。

日銀もマイナス金利を解除しそうだし、

日経平均は至上最高値をたたき出し

日本は今好機に向かっているように見えますね。

ですがこれはデフレからの脱却の前触れであり、

物価は上昇していくのでしょうね。

何故大手が賃金UPに踏み切ったのか。

勿論、コロナ明けで確実に業績がUPし大幅な利益増が見込まれるという健全な背景もあるでしょうが、

円高による物価高を背景に賃金UPしないことには人材の確保が難しいという背景もあると言われてますね。

 

 

最近報道されているだけでも日産(納入代金の不当減額)やコストコ(不当減額と返品)、

ビッグモーター(草むしり強要他諸々)と下請法違反をしている会社は後を絶たず、

下請法違反等とは無縁な会社の下請企業であっても、

社員の賃金UPのために商品の値上げをしようにも

今やグローバルな競争の中で大手も膨らむ人件費を抱えながら勝ち残っていかなければならないので

一円でも安く原価を抑えかつ品質の良い製品を仕入れたいわけですので、

仕入価格の交渉においての厳しさは想像に難くなく

日本で7割を占める中小企業の経営者は

人材確保のためには、自分たちの身を削ってでも従業員の生活を支えるために賃金UPせざるを得ない

というのが現状であろうと思います。

 

もう15、6年前ですが、

大手電機メーカーで空調技術の研究をしていた先輩が

中国の下請工場に技術指導のため暫く滞在されたことがあり。

「みんな勤勉でとても親切」ととても居心地がよいとSNS(当時はMIXIでした)でつぶやき。

「そうやってどんどん技術が盗まれているのがわからないのかっ!」

「お人よし過ぎる!」とたたかれながらも

「来たらわかるよ!」とまったく意に介さなかった先輩。

私が勤めていた企業もその頃

プログラミングについては中国の企業に優先的に発注していました。

私も一度一緒に仕事をしたことがありましたが、

日本語が堪能で、私達に対し低姿勢でいながらも

「何でも吸収してやろう」という意気込みが凄かったことを憶えています。

その頃日本のGDPは世界2位で、

中国は高度成長期のかつての日本のように一人一人が躍起だった時代だったころでした。

 

今や中国が2位で18兆5600億、日本は今年ドイツに抜かれ4位で4兆2862億弱。

先週にも言及したギャラップ社の従業員エンゲージメント(やる気のある従業員)の2022年の平均は世界全体で過去最高の23%だったそうで、

最下位日本の5%に対し今回躍進したドイツは16%、中国は18%。

 「やる気」が生産性の向上につながることは皆さんが実感されているのではないかと思います。

 

今回躍進したドイツと日本の共通点のひとつに「ものづくり」があると思います。

 

 

1年位前に、20年近く使っていた炊飯器を象印の圧力IH炊飯器に買い替えたのですが。

これがっ!ごはんが美味しく炊けることは勿論のこと

先日炊飯の途中に電子レンジやらトースターやら同時に電気を使いすぎブレーカーが落ちたのですが

ブレーカーを戻し通電した途端、何事もなかったかのように炊飯は続き、

見事に炊き上げてくれたんです!

なんでも内臓電池がしっかり動いて炊飯の状態をキープしてくれるとのこと。

こんなこと、日本のメーカーでないとなかなか気が回らないと思うのです。

TOTOのウォシュレットしかり。

日本のメーカーだからこそできた製品です。

 世界に誇れる「Made in Japan.」はこうした「企業努力」の結晶なのです。

 

そして、「企業努力」とは決して賃金を削って、サービス残業をして商品価格を抑えることではなく

グローバルなニーズに応えることのできる製品を作っていくことだと思います。

だって良い製品は多少高くても買っちゃいますもの。

 

だから親会社、大企業にとって下請業者や仕入れ先は

日本を成長させるためにともに戦い「同じ釜の飯を食い」「共に生きていく」仲間であってほしいと

願います。

 

2024-03-10 22:02:00

雇用される力

前回お話したアメリカのギャラップ社の調査では

仕事への熱意や職場への愛着を示す社員が一番多い国は

アメリカでした。

アメリカがトップである背景には

やる気を見せない社員はレイオフされることがあるようです。

 

なるほどですね。

 

同調査で仕事への熱意や職場への愛着を示す社員が一番少ない国日本。

 

厚労省調査による会社を辞める一番の理由は「給与・報酬が少なかったから」で、40.7%。

2位は事業または会社の将来に不安を感じたから(31.7%)

3位は労働時間が長かった、休暇が少なかったから(30.9%)と続きます。

 

よく相談される「人間関係」での退職は7位で13.8%で、

体感的にはもっと上位にあるかと思ったのですが

 「明日の米」の前では「人間関係」は「耐えるに値するもの」という方が多いということでしょうか。

ちなみに

2023年の日本の完全失業率は2.6%、

有効求人倍率(一人当たりの求人件数)は1.31倍で

アメリカの失業率は3.7%、

2023年の有効求人倍率を見つけられなかったのですが

2022年10月の有効求人倍率は1倍で

この数字だけで判断すると日本よりアメリカの労働環境は厳しく

「レイオフ」を前にしては

ワークエンゲージメント(活力、熱意、没頭によって特徴づけられる仕事に関連するポジティブで充実した心理状態)は死活問題なのかもしれません。

 

 ところで

エンプロイアビリティ(働き手が雇用され得る能力)という言葉をご存知でしょうか。

他国と比べると日本はまだまだ1社に留まる(終身雇用される)方が多いように思いますが、

それでも仕事や会社を変える事は珍しくなくなりつつあります。

即ち、1社のみで通用する能力だけでなく、企業を超えて適用する能力を身に着けることが、

今後のキャリア形成において重要になるということです。

 

もし貴方が消極的な理由でその場に留まっているのであれば

そしてそんな自分が嫌だと思っているならば

前へ進むための1つの手段として

一度厚生労働省の「エンプロイアビリティチェックシート(総合版)」

0000199569.pdf (mhlw.go.jp)

で自分のエンプロイアビリティを知ることから始めてみてはいかがでしょうか。

 

後悔しないために。