日記
成長する好機
「昔取った杵柄」で、SE関連の仕事もいくつか引き受けておりますが、
最近「なりすましメール対策」対応がトレンドになっているなあと感じます。
特に企業独自のドメイン(メールアドレスの@以下の名前がドメイン名といわれるやつです)を持っていると、
送信相手がしっかりなりすましメール対策をされていると、突然送信エラーなり、あわわあわわされるということが起こり得ます。
大手は別にして、大抵はメールサーバーと言われるものは専門業者に委託されていることが多いかと思います。
ですので、業者に委託されている場合はあわわあわわとなったときはまずサーバーを管理している業者に対応を依頼することになりますよね。
で、先日、某レンタルサーバー取り扱い業者になりすましメール対策対応を依頼する機会がありました。
なりすましメール対策を行う上で、SPF、DKIM、DMARCという3つの認証方式がキーワードになるのですが、
内容については割愛しますね。
かつてシステムは違いますが、問い合わせを受ける側であった私、
このように問い合わせをする立場になると無性にテンションがあがり、ワクワクします。
問い合わせ内容はざっくり言うと
「メールサーバー入替後とあるメール配信ソフトで突然DMARC認証に失敗したので、SPF認証設定と、その配信ソフトではDKIM署名も行っているのでDKIMの設定もお願いしたい」というもの。
担当の方にいそいそ電話をして依頼しました。
すると、
「SPFは対応したことはあるけれどもDKIM認証?DMARC認証?(何ですかそれ?みたいな)
やったことがないので出来るかどうかわかりません。
問い合わせてまたご連絡します」
とのこと。
な、なにー!!!!
普段滅多にかっかしない私ですが(な、なにー!!!)
仕事に対してその専門性を全うしていない事を恥しく思わない人に遭遇すると本当に腹が立つのです。
(先日とあるお肉屋さんで「合挽200g頂戴」と言ったらバイトらしき女子が「え?どんな肉ですか?挽いてる肉ですか?どの肉か指してもらえますか?」と悪びれるわけでもなくどうどうと言ってきたことにブチっと切れてしまい「合挽いうたやろーっ!」と叫んでしまった私。)
で、その担当者の方に「対応できないとそのメール配信ソフトが使用できなくなるので対策を立てる必要があり早めに連絡してほしいが、なりすましメール対策でDKIM認証、DMARC認証ができないと今後非常にまずいと思う(貴方に知識がないだけできっとできると思うけどね)」旨(出来るだけ冷静に)伝えたところ、
「..そうですよね。。」とトーンダウン。
(お?恥ずかしく思っているのか?)
で、結果的には期日までに3つの認証方式に対応できたのですが、
対応完了までに情報のやりとりをその方とメールで行っていました。
そのメール配信時間が早朝だったり、対応された日がお盆休みの最中だったりで、
実態はわかりませんが、時間のない中やりくりし一生懸命対応して下さったのだと思いました。
正常に機能していることを確認したのち担当者の方に御礼のメールを送ったところ、
すぐに「よかったです。安心しました。今後とも宜しくお願いいたします。」と返ってきて、
彼もどきどきしながら結果を待っていたのだなあと思い、彼の印象は最初の電話のときから大きく変わったのでした。
はい。今後とも宜しくお願い致します。
日々の仕事に追われていると、本来生業としている仕事に必要不可欠な情報に追いつけないことがあり。
本当はあってはいけない事なのですが。
で、そのことを知った時どのように考えどのように行動するかで、その後のキャリアが随分変わるのだと思います。
勿論必要に迫られているのでその時は必死で調べて対応し、それが結果的には知識となり経験となりひとつ成長するわけですが、そこから1歩進んで「時間ない中必要な情報はどのように吸収できるか」を検討し「通勤のときや眠る前30分とか早朝30分は勉強の時間に充てる」ようになれば、一つの苦い経験が大きく成長するための好機になったりするわけです。
でも「言うは易し。行うは難し。」
なかなか難しい。
まずは自分の至らなさを真摯に受け止め、少しでも改善できるように頑張ろう。
と、齢〇〇歳のこの期に及んでも、改めて心に刻む私でございます。
知らず知らずのうちに(その2)
お盆休みの方も多いと思いますが、狙ったように大きな台風が来ていますね。
災害に遭われた方、心よりお見舞い申し上げます。
さて、前回に引き続き知らず知らずのうちに。でございます。
安倍元首相の事件があったころ、件の統一教会の元信者の飯干景子さんが語っていた話がとても記憶に残っているのでご紹介します。
ご自分が統一教会にのめりこんでいった(洗脳された)経緯について、
「お湯をいっぱい溜めたバスタブに毎日一滴、赤いインクを落とされていくようなこと」だったと話されていました。
「大きなバスタブに1滴なので、なにが起こったのかその変化に気づかない。
やがていつのまにかバスタブのお湯は真っ赤に染まっているのに、
毎日1滴ずつ落とされているので、その変化に気づかない。
そのようなことだった」と。
「知らず知らずのうちに。」
です。
本当に恐ろしい話ですが「こんなことは私には絶対に起こらない」かというと、
「起こらないとも限らない」わけです。
「一日一袋なら大丈夫」と風邪を引いているわけでもないのに
「飲まないとしんどくて仕事が出来ない」と風邪薬を毎日飲み続けたかつての私のように、
何かに依存しないと「生きていけない」と思い込むことは
「誰にでも起こりうる」のだということを知っておくことはとても大事な事だと思います。
何故私がそのスパイラルから抜け出せたかというと、
IT企業に在職中、ある大きなプロジェクトにプレゼン時点から携わり受注できてプロジェクトの一員になり張り切って仕事をしていたのですが、ある時本社からどんどん人が導入され突然私解任されまして。
「私にはそのスキルがない」と評価されたのだと悔しくて腹が立って仕方がなくて眠れない日もありました。
が、ある時同僚から「よかったやん。余裕ができて。」と言われ。
確かに私、その頃全く余裕がなく定時内は担当しているお客様対応に追われ定時後にプロジェクト関係の仕事をするという日々だったのですが、私が本当にやりたかった仕事はそのプロジェクトに関わることだったので頑張ることが出来ていたわけです。
が、突然その梯子を外されたのでぽきっと何かが折れたような感覚の中、仕事に対する情熱も失くしてしまい。
そんな中、「よかったやん。余裕ができて。」と言われた時にはっとしました。
「前はいつも厳しい顔をして声をかけるのも憚られたけど、今は穏やかになったやん」と。
え?穏やかになった?そうか、人から見るとそういう風に見えるんや。
と、そこで俯瞰的に、といいますか、違う角度から自分自身を観てみて
「何やってるんやろ、私」とふっと肩の力が抜けて
そこからどんどん楽に生きていけるようになっていったように思います。
そして今は
「人は弱い。
でも自分を認めてくれている誰かが居ると強くなれる。
前を向ける。」
事を私は身をもって経験してきたので、
生きづらく前を向けない人の
「自分を認めてくれる誰か」になるために、微力ながら日々格闘しております。
笑顔を忘れてしまった人が知らず知らずのうちに笑顔になってくれますように。
(あ、綺麗にまとめ過ぎた。こそばくて申し訳ございません)
知らず知らずのうちに。。
また生活感溢れるお話であいすみません!
近所のスーパーで時々医薬品20%OFFになり、
その時になるべくまとめ買いするのですが、
先日うきうきと風邪薬の箱をふたつもってレジに行ったら
「申し訳ないのですが、風邪薬は1人ひと箱しかお売りできないんです。」
え?もしや品不足?海外から山のように薬買って帰る人達が復活したのかっ!
と思いきや「あ、いや、成分の中に依存性の強いものがあって、今年4月に薬事法が改正されたんですわー。」
とのこと。
えっええー!!
ご存知でしたかっ?!
「今更ーっ」なことなんでしょうね、きっと。
で、調べました。(ご存知の方はスルーしてください)
なんでも、いくつかの成分について今まで「鎮咳去痰薬に限る」や「内用液剤に限る」 という制限をつけていた成分の制限を削除したいう事らしいのですが、調べていくうちになんともこわい記事があり。
例えば市販の総合風邪薬には咳止めのためヒドロコデインリン酸塩酸がよく処方されているようですが、このヒドロコデインリン酸塩酸、濃度が1%以下なら非麻薬ですが、10%なら麻薬になるとのこと。
おおおおおおっ!知らんかった!
市販の風邪薬の成分チェックなんて今までしたことなかったですもの。
「安全なもの」だと信じ切ってましたもの。
(勿論、用法・用量を守っていたら「安全」です(はずです))
実はSE時代、過労死ぎりぎりラインで働いていたころ、毎日のように風邪薬を服用していて。
なんといいましょうか、私のライフラインの1つになっていました。
用法・用量は守っていたので「大丈夫」と自分自身に言い訳をし。
今思うと、完全に薬物依存状態でした。
よかった、足洗えて(え?)
知らず知らずのうちに。。が本当に怖いとしみじみ感じる今日この頃です。
お!私の劇的な体重増加はもしや薬の副作用?(違います)
平等とは(その2)
前回アメリカで現在起こっているアファーマティブアクションについての問題をお話しましたが、
大学の入学選考における優遇処置については、
日本の医科大学入試においてのジェンダー差別は記憶に新しいと思います。
日本のジェンダーギャップ指数は146ヵ国中125位で、
国や企業は色々な施策を打ち出し、実施しているものの何故この順位なのか。
海外に移住した女性に聴くと「日本に比べると生活は不便になったけれども、生きやすくなった」とおっしゃいます。
数人にお聴きしましたがだいたい同じようなご意見でした。
「なぜ?」とお聴きすると、
「一言で言うと女性としてではなく、人間として見てくれているからのような。」とのこと。
海外に移住したことはありませんが、とてもわかる気がします。
何故私が今ジェンダーのことを持ち出したかというと、
日本においては将来的にはわかりませんが、今アファーマティブアクションの対象となっているのは特に女性であると言えるからです。
1999年に成立した「男女共同参画社会基本法」に基づいた計画では
「社会のあらゆる分野において2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%程度にすること」が目標でしたが、
2023年現在、紙上の空論にとどまっています。
女性がアファーマティブアクションの対象になっている背景にはいうまでもなくジェンダー格差があるからこそです。
私がキャリアコンサルタントとして是非取り組みたかったことが「ジェンダー問題に苦しむ人の支援」だったのですが、
実際にはキャリア形成においてジェンダー問題以外にも様々な構造的な問題が積み重なって、「息がし辛い」人が多いことに今更ながら無力感を感じています。
その根底にあるものの一つが「不平等感」と感じるのですが、
性別や人種や育った環境(国や社会構造)などと言った自分ではどうしようもない「不平等」とは別に
本来は自分の努力でなんとかなった、あるいはなんとかなるであろう「不平等」があり、
そこをはき違えている人に対し、どう支援していこうかと悩む今日この頃です。
なんだか漠然とした内容になってしました。
申し訳ありません。
先日自治会の会議で「災害が起こった時に自治会に入っている人と入っていない人の区別をつけるのか」という話になり、
「人としていざという時は関係なく助けないといけないのではないか?」
という意見の一方、
「自治会費を払わず、公園の掃除をしたり町内の色々な行事の手伝いをしてこなかった人が同等の扱いを受けるというのは平等とは言えない。災害があった時におにぎりを配ってもらいたいために活動しているところはある。」という意見もあり。
どう思われますか?
実際には災害にあって避難場所で自治会が炊き出しをしていたとして、
目の前に飢えている人が居たら「あんた自治会費払っていないからあげへん!」
とは言えないですよね。
でも残り一個になった時に自治会に入っている人と入っていない人が居たら、
自治会に入っている人に渡すよなあ。
この資本主義社会で
何が平等で、何が不平等なのか。
今晩眠れなくなりそうです。
平等とは(その1)
今日JR関西空港線ので電車内で3人の方が切りつけられたとの事。
昨日丁度同じ路線の電車に乗っていたのでぞっとしました。
いつ何が起こるかわかりません、ほんまに。
「アファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)」をご存知でしょうか。
特定の社会的・経済的グループや少数派(マイノリティ)の人々に対して、過去の差別や不平等を補正するために取られる積極的な政策や措置のことで、
「少数派(マイノリティ)が過去に受けてきた教育などの差別を改善する」措置です。
特にアメリカでは、黒人系やヒスパニック系アメリカ人は大学入試や雇用において優遇処置がとられていますが、
この6月末にハーバード大学とノースカロライナ大学の入学選考をめぐる裁判で、連邦最高裁判所が「大学の入学選考において人種を考慮に入れてはならない」としそれぞれのアファーマティブ・アクションを憲法違反だとしたことが大きな議論を巻き起こしていることは日本でもニュースになっていたのでご存知の方もいらっしゃるかと思います。
入学選考における裁判の原告は保守派の団体で「黒人やヒスパニック系の受験者を優遇し、アジア系や白人アメリカ人受験者を差別している」と主張し大学を訴えました。ハーバード大学は人種差別を禁止している「公民権法」に違反しているというのです。
今まで何度も人種による入学選考優遇措置については裁判となり、都度「人種を意識した選考は“合法”」とされてきましたが、今回これが覆ったわけです。
あなたはどう思われますか?
因みにこの判決に携わった判事9名のうち6名は保守派(うち3名はトランプ政権下で任命)で。、だからこそのこの判決といえます。
ここに、大学入学に対する優遇措置として理解されるきっかけとなったジョンソン大統領の演説を紹介します。
「『あなたはもう自由なのだから、好きなところに行けるし、好きなことができる。好きな指導者を選ぶこともできる』と言うだけでは、何世紀にわたって黒人が負ってきた傷を拭い去れるものではない。『これからは他の人と自由に競争ができる』と言うだけでは、何年も鎖に繋がれ、よろよろと歩いてきた人を同じ競争のスタート・ラインに立たせることはできない。このことは、公民権の闘いの次の、さらに重要な段階である。私たちが求めているのは自由だけではなく、機会である。単に法的な平等だけでなく、人間の能力の機会である。権利や理論としての平等だけでなく、事実として、また“結果としての平等”である」
アメリカの大学進学率は現在も、是正されてきているものの白人とアジア系に比べ黒人やヒスパニック系が低く、その背景にあるのが収入格差です。
大卒の平均年収が約700万、高卒では約400万、高卒未満では約300万と言われているので、高等教育を受けていない黒人やヒスパニック系アメリカ人は学費を工面できず子供を大学に行かせることは難しく(教育ローンを組んでも払えず破産する人も多いとか)結果、何代たっても貧困から抜け出せないわけです。
「平等」とは。