日記
ワークライフシナジー
ワークライフバランスという言葉はかなり前から耳にされたことがあると思いますが、ワークライフシナジーはどうでしょうか?
そもそもワークライフシナジーとは?
はい、お察しの通り仕事だけではなく私生活も充実させることで、
私生活で得た経験や知識を仕事に活かすという相乗効果を生み出し、
組織にとっても個人にとっても良い結果をもたらす、というものです。
私のお話で恐縮ですが、
企業に入社したての頃はリゲインのCMのキャッチコピー「24時間戦いますか?」に代表されるように
とにかく猛烈に働くことを良しとする時代でした。
実際、その頃はよく会社に泊まり込んで仕事をする位猛烈に働いておりました。
CMソング、リンク貼っておきますね。
(1) 【CM 1989-91】三共 Regain 24時間戦えますか 30秒×7 - YouTube
しっかりバブルのころのCMだったんですね。
確かキャラクターの時任三郎モデルのリゲイン人形もあって、
手許にひとつあったはずなのにどこへ行ったのか。。
とにかく日本は元気がありました。
バブル崩壊した1991年以降に生まれた今まさに働き盛りの人達は
あのイケイケどんどん(死語?)の時代を知らず、
またスマホが大きく普及し始めたのが2007年ころなので
幼少のころから当たり前のようにスマホがある時代だったわけで、
そりゃ価値観違いすぎて当然。
ダイバーシティ の重要性をつくづく感じます。
と、話は逸れましたが、
当時私はこのCMに励まされてもいたし、当然のように受け入れていました。
今や、考えられないですね。
「働き方改革」という言葉が浸透して久しく、ここ数年で長時間労働や育児や介護のための休業制度も整備され、労働環境は著しく改善されたように思います。
ですが、私の場合その環境に意識がついていかず、
「猛烈に働くことが善」という気持ちがどこかにあって、
また、「働かないと仕事が追いつかない」という強迫観念のようなものがずっとありました。
完全にワーカホリックでした。
「朝5時に起きて会社に8時には入り、深夜残業ぎりぎりの22時まで働き、土日のうち1日は出社して仕事をしている」という状態でした。
人間の脳は起きてから14時間以降は眠る準備に入るためまともに機能しないらしく、
私は毎日3~4時間程度まともに機能しない頭で机に向かっていたわけで
とても効率の悪い働き方をしていたのですが、
当時の私はそれでも仕事が追いつかないので、とにかく出来る限り頑張るしかないという思いだけで過ごしていたように思います。
でも振り返ると休日は登山やロードバイクや趣味に没頭していたり、退勤後にジムに通っていたりという人もいて。
睡眠時間も「7時間以上は必ず寝る」とおっしゃる。
そういう人こそ仕事の評価が高く要職につかれていたという記憶があります。
まさに「ワークライフシナジー」です。
今は超過勤務時間に対する法規制だけではなく、勤務間インターバル制度(1日の勤務終了後翌日の出社までの間に一定時間以上の休息時間(インターバル)を設けることで、働く方の生活時間や睡眠時間を確保する)が努力義務になっていますね。
素晴らしい制度ですが、この制度が生まれた背景を充分理解して労働環境を整えてこその有効な制度だと思います。
形だけ取り入れると悲惨な結果になるので、様々な働き方をする社員一人一人の成長を支援するためのセミナー等、組織全体が自律した働き方が出来るような取り組みをしていく必要があります。
勤務間インターバルの間に、趣味や地域貢献、自己研鑽のための勉強、それこそ育児や介護に携わることで知識や技術力が向上しモチベーションがあがったり、社外の人と交流することで今まで思いつかなかったアイデアが生まれたり人脈が広がり営業力が向上したり。結果、企業、個人ともWin-Winな関係となり得るわけです。
例えばですが、育児をしながら家事をこなす方は決められた時間の中でやらねばならないことが盛りだくさんなのでタイムマネジメントのスキルがとてつもなく高い。
朝起きて洗濯して朝ごはん作ってお弁当作ってお子さんの支度をして、なんてことを限られた時間の中でやらないとまわらないので必然的にタイムマネジメント能力が身につきますよね。
これが仕事に活かされないわけがありません。
「ワークライフシナジー」
これからの時代、とても重要です。
組織開発に拘る理由
急に寒くなったり暖かくなったりと体調管理が難しい今日この頃、皆様如何お過ごしですか?
私は確定申告でアップアップしておりますʅ(>.<)ʃ
私がキャリアコンサルタントになって是非着手したかったのが、組織開発でした。
何故か?
今まで社会に出て組織に属していなかった多くの新入社員を生かすも殺すも組織自体だと、長い会社生活の中で痛感してきたからかもしれません。
勿論、同じ労働環境でもめきめき頭角を現す人もいれば、馴染めず退職してしまったり、ローパフォーマーになっていく人もいます。
家庭や会社以外での人間関係や本人がもともと持っている性格など、労働環境以外の要因も勿論ありますが、属している組織の文化が古い概念に固執している中で、「おかしいんじゃないの?」と声をあげるのが憚れる環境や、困った時に相談できる相手がおらず、八方塞がりな状態にあると感じる環境の中では、自分を律する事が難しい。
「ただ居る人」でも給料貰えて安定した生活を送れるじゃん。ま、いいか。
になってしまう。
こうなると本当に勿体ない。
会社にとっては勿論、本人にとってもです。
大きく花開き、良い実がなったかもしれないのに、
やがてその実は良質の種を作り、良い土壌を作ったかもしれないのに、
育つ環境、適温や日の光、水、そして良い土壌を与える事をしなかった為に芽吹く事も出来ない、あるいは充分に育つ前に腐ってしまう。
こんな勿体ない事はありません。
問題を抱えている組織で社員と上司、組織長に話を聴くと、各々が最もらしい事を言い、自分には問題はなく誰々が悪いと言い。
振り返ると、私もそうだったと思います。
そしてとても息苦しかったです。
どうすれば息苦しさから解放されるのか。
考えた結論は私にとっては退職でしたが他に道はなかったのか?
ずっと自問自答する日々が続きました。
その答えを知るために、キャリアコンサルタントになったのかも知れません。
色々勉強していくうち、行き当たったのが前々回ご紹介した対話型組織開発でした。
貴方の組織に新入社員が数名入り、
うち1人がよくミスを繰り返すとします。
まわりのアドバイスも聞かない。
この人をAさんとします。
貴方ならどうしますか?
前々回お話した診断型組織開発の考え方では
まず「なぜミスをするのか?原因は何なのか?」
から始まります。
そうすると、前提になるのは「問題のある」新入社員Aさんということになります。
診断型組織開発を行うには
「人に原因がいかない」技術的な問題に絞ることが関係の質を保つために重要です。
対話型組織開発ではどう考えるのか?
ちょっと視点を変えてみましょう。
誰だってミスを犯したくありません。
新入社員なら尚更です。
またミスしてしまった。
また責められた。
上司から指示された仕事、指示の内容にわからないところがあるけれど、
聞いたら「そんな事もわからんのか!」って怒られそうだし、何より理解力が足らないって思われてしまうよな。
指示の仕方が悪いから、ミスもするわ。
それなのに自分のせいにされてしまう。
色々まわりから言われるけど、なんで上から偉そうに言われるのかな?プライド傷つくわ。
悪いのはきちんと指示してくれない上司なのに。
なんて、Aさんは思っているのかも知れません。
他責に逃げることで、なんとか持ち堪えているわけです。
実際にはそんな事、全く考えていないかも知れませんが。
人間誰しも承認欲求があり、特に新しい環境の中では尚更です。
アドバイスを聞かないのはミスを責められて意固地になっているのかもしれません。
貴方ならAさんにどんな問いかけをしますか?
心の中では「なんでミスするのー?!おかげでこっちの仕事が増えるわー」と叫んでいるかもしれませんが
「なにか困っているの?助けられることはある?」
と問いかけたとします。
ここで「実はこうこうこうで。。」と話し始めるかも知れません。
そうすると、今まで見えていなかったAさんやAさんの置かれている環境がAさん視点で見えてきて、改善策を見出せる可能性が出てきます。
でも、「いえ、何もありません。大丈夫です」という答えが返ってきたら。
実際にはこの回答が多いと思います。だからこそ、周りのアドバイスを聞けずミスを繰り返すというスパイラルの中にいるわけです。
もしかすると、一度は誰かに相談したけれども、納得のいく回答が得られず、余計に心を閉ざしてしまっているのかも知れません。
どうすればこの負のスパイラルをとめられるか?
「負のスパイラルをぶった切る」ことを試してみてはどうでしょうか?
「アドバイスを聞かない」のなら黙ってAさんの仕事を手伝ってみる。
そうすると、Aさんの中の張りつめていた心が少し和らぎ「ありがとうございます」という言葉が出てくるかもしれません。
ミスをする原因を探るのではなく、
Aさんを信頼できる戦力として育てるために、何が出来るのかを考える。
勿論、人間だもん。アドバイスを聞かないAさんに苛立つ気持ちもあると思いますが、
組織全体が問題に直面したときに「どんな時に上手くいったか?」の成功例を積み重ねていくと、
それは「可能性のある組織」になります。
黙ってAさんを手伝うことは可能性を探ることなので、やってみる価値はある。
誰か一人がそのように動くと、まわりも影響をうけるものです。
やがては何か問題が発生したときに、自らが率先して主体的にその課題に取り組んでいく組織になっていく可能性に繋がります。
「え?そんなこと私やってますけど?」
「なに当たり前のこと言ってるの?」と思われる方もいらっしゃると思いますが
こうやって言葉にしていくと今まで無意識だったことが意識化され、明確化されていきませんか?
これがとても大事だと思います。
今まで見えなかったことが明確になり共有される。
これが良い組織を形成するのにとても大切だと思います。
知ること
平日の朝、用事があり久しぶりに京都祇園四条界隈にいってきましたが、
外国からの観光客の方もほどよくいらっしゃり、
路地に入ると着物姿の舞妓さん(芸妓さんかも)が支度前なのかすっぴんで歩いていたりといい風情でした。
八坂さん、鴨川、南座、歌舞練場、お茶屋が並ぶ町並みは
歳を重ねる毎に趣がかわって、
若いときにはわからなかった”京都”を感じながら歩いてきました。
ブランドの服やバッグもそうですが、その価値がわかる歳というものがあり、
その時に相応しくなるのだと思います。
歳をとると「わかる」が増えていくからわくわくします。
世の中には知らないことがまだまだ溢れているのに
ぼーっと生きていたら誰かに叱られます(←)
今が一番若いとき。これからも貪欲にわかることを増やしていきたいものです。
人もそうです。
その歳にならないと、なかなかその歳の方の心情はわからないものです。
息苦しくて仕方がなかった世界が、
ある日楽に呼吸が出来るようになるなんてこともある。
ほんま生きているだけで丸儲けですわ!さんま師匠!
家庭と仕事の両立。
これを聞いて思い浮かぶのは女性でしょうか?
養成講座の中でサイボウズの動画が流れたのですが、
この動画を見終わった時の男女の様子が違いすぎたのです。
その動画がこれです!
ママ大丈夫?サイボウズ ワークスタイルムービー - YouTube
男性は観る前とあまり変化はないようにみえましたが、女性は既婚未婚に関わらずもれなく泣いていました。
男性も育児休業制度を利用できる時代になりましたが、
まだまだ「家事や子育ては女性の仕事」で男性は「手伝う」という感覚の人が多いのも事実です。
だって、長い間「女性は子供を産んで家庭を守り、男性は外で働く」という教育を受けてきた人たちの意識を変える事はとても難しい。
誤解を恐れずに言うと「教育」は「洗脳」の側面も持ち、
その時代の価値観のもと行われていくわけで、その時には「正しかった」ことだったのですから。
だからこそ、これからの家庭と仕事の両立、ライフワークバランスを考えるときには
そのことを私達は知っておく必要があると思います。
いや、ダイバーシティを考える上でというべきかもしれません。
「多様性の理解」というけれども、「多様性」を認めることがどれだけ難しいかということを私達は知る必要がある。
それが第1歩だと思います。
「ダイバーシティとインクルージョン」
数年前、人事関係のセミナーに参加すると必ずこの言葉がでてきました。
今は「SDGs」でしょうか。
ダイバーシティは「多様性」で「人種、性別、年齢、信仰などに拘らずに受け入れる」ことで
インクルージョンは「包括」で、仕事上では「全ての人が平等に仕事に参画し、能力を発揮できる状態」
という意味合いで使われているかと思います。
なぜダイバーシティとインクルージョンの実現が必要なのか?
それは勿論、SDGsの観点からとても必要なことですが、
実現させていかないと少子高齢化でどんどん労働力不足になる日本にとって死活問題だからです!
だからこそ、色々な問題で「働かない」「働けない」もったいない人達をこれ以上増やさないために
私達は「他人」を知り理解し認めること、そのためにはまずは「自分」を知り認めることが必要だと思うのです。
そのためのワークを多数ご用意しておりますので、ぜひお問い合わせください!
(宣伝ですみませんっ)
ご紹介した動画を観たのは今から5年近く前で、あれから日本の労働環境も大きく変わってきましたし、育児や家事は当たり前のように分担するという意識が随分根付いてきていると感じます。
この動画を見て、我がごとのように泣かない人だらけになっていたらいいなぁ。
対話型組織開発
普段私はスマホからこの日記を見るのですが、
先日PCからこの日記を見て
「みっ見づらい!」と思いました。。
申し訳ありません。。
今回からフォントサイズを大きくさせていただきます!
トヨタが取り入れている「なぜなぜ分析」をご存知でしょうか?
企業にお勤めの方は研修などで一度は経験されたことがあるかも知れません。
簡単に言うと、問題が発生したときに「なぜ?」を5回繰り返し、
根本的な原因を洗い出し明確することで改善案を練る。
というもので問題の再発防止策を導き出す方法です。
(繰り返し回数は5回にこだわる必要はなく真因にたどり着くまで行うことが大切)
「診断型組織開発」の好例としてセミナーなどでもよく紹介されます。
私がSEとして長年お世話になった会社でも取り入れられておりました。
今回お話させていただくのは「対話型組織開発」ですが、
「組織開発」の考え方としてよく比較されるのが
「診断型組織開発」と「対話型組織開発」です。
「診断型組織開発」は医者が病気を診断し治療するように
組織を生命体と捉えると「問題は病気であり、病気は「客観的分析」で診断し治療することで問題解決」していきます。
ここで大切なのは「客観的な分析」ができるかどうかですが、
この点からもまさに「なぜなぜ分析」は理にかなった手法ですね。
だからこそ多くの企業が取り入れているのですが、
組織の業種や職種や進め方によっては思わぬ結果を招くことにもなり得ます。
病気は医者という専門家が居るからこそ適切な診断と治療ができるわけですが、
組織の中で発生した問題を「客観的な分析」はできても、
「適切な解決策を提示し介入する」ことができないとよい結果に繋げることは難しいと言えます。
よくありがちなのが分析した結果「〇〇のスキルが低い」、「上長の指示の仕方が悪い」など、「何が問題か?」が容易に「誰が問題か?」にすり替わることです。
こうなると、組織が「問題あり」の部分と「問題なし」の部分、「治療する側」と「治療される側」に分断されてしまいます。
そして前々回お話したダニエルキム氏のいうところの「関係の質」が悪化することとなります。
これに対し「対話型組織開発」は人々が直面している「現実」を変化させるもので、
セラピストが患者を治していくように、目標達成に資する現実構築を助けるものです。
問題が発生したときに原因にふれず「どうなりたいか?」を問いかける
というと分かりやすいかと思います。
例えば、離職率が高いという問題があったとします。
問題解決型質問は「離職率が高いのは何故か?」から始まりますが、
対話型組織開発では「従業員にとって最高に魅力を感じる職場を作るには?」のような問いかけから始める
こんな具合です。
「離職」という言葉は決して出しません。そこが重要なところです。
「お、何だか時間がかかりそう」
そうです、対話型組織開発は時間がかかります。
ダニエルキム氏のグッドサイクルもそうですよね。
関係の質を高めるところから入るので本来の業績向上や問題解決のためには一見遠回りしているように思えます。
ですが、「問題を自分達の事とし取り組む」組織作りをすること、
「メンバー全員が問題解決の協力者になる」ような組織文化をつくるためには
この手法が効果的だと私は思います。
いかがでしょうか?
対話型組織開発の手法は色々あるかと思いますが、
私が勉強しているのは
AI(Appreciative Inquiry)=価値を認める質問を用い、人や組織の良いところを伸ばしていく手法です。
4Dサイクルなるものを回して組織や個人の潜在能力を引き出すアプローチをとる方法で、ネガティブを補完するのではなく「ポジティブを探求して強化する」アプローチです。
ご興味があれば是非弊社の。。と続けたいところですが、
まだまだ勉強不足で皆様にご提案できるほどのスキルには至っておりませんので
ご提案できるようになればあらためてご案内いたします。
何卒宜しくお願いいたします。
根っこにあるもの
今週は大寒波で大変ですね。
特に25日、JR京都線を利用された方は本当にお気の毒でした。
災害に遭われた方、謹んでお見舞い申し上げます。
実は私、数年前にBTSのファンクラブに入ったのでございます(//∇//)
生まれて初めて入ったファンクラブが韓国のアイドルグループだなんて、
5年前の私には考えられなかったし、BTSは原爆のTシャツを着る反日のグループというように捉えていてむしろ嫌悪感を持っておりました。
それが何故に⁈については一晩語っても語り尽くせないのでまたおいおいお話しさせていただきます(え?そんな話要らんて?)
そのBTSのメンバーの最年長JINのご両親がお正月にお孫さんに宛てた手紙が今話題になっていて、色々感慨深いのでご紹介します。
「この上なくかわいいソン、
おじいちゃん、おばあちゃんのところに来てくれてありがとう。幸せだよ。
この世に生まれて初めて迎える新年だね。
世界は誰かにとっては美しく、誰かにとっては大変なことばかりだという。
だけど、あなたの世界はあなたが作るんだよ。
いつも愛に満ちた心を持って、
ソンの素敵な世界を作る事を願いながら、
お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんがそばで手助けするね。
いつも元気でね。」
勿論、生まれたばかりのソン君がこの手紙の意味を理解するのははるか先ですが、
この手紙を送るようなおじいちゃんおばあちゃんが近くにいるソン君の人生はとても豊かなものになるのではないかと思います。
JINは俳優を目指して大学に通っている時にスカウトされBTSのメンバーになりますが、
アイドルやアーティストを目指していた他のメンバーとは違い、成人になってから歌とダンスを始めました。
年齢を重んじる韓国にあって、メンバーの中で1番年上でもあった彼は才能溢れるメンバー達の中、
酷評を受けながらもダンスも歌もどんどん上手くなっていき、
特に彼の声はシルバーボイスと言われ、今や同業者からロールモデルと言われるほど賞賛を受けています。
どれほどの思いを克服して努力を重ねてきたかと思いますが、それを表に出すことはありません。
「苦労は自分だけがわかっていればいい」というのが彼の信条だそうです。
また、メンバーの最年長である彼は、なんとしても年下のメンバーを守ろうとします。
強烈な光は強烈な影を伴うもの。
BTSは常に批判や嫌がらせ、そしてアジア人、韓国人への差別を受けています。
メンバーへの殺人予告もあるようで、そんな中JINは殺人予告されたメンバーと同じ格好をしてメンバーを守ります。
「彼は本当に強い人」とメンバーは言い、そんな彼をとても慕っているのがわかります。
最初にご紹介した手紙を知り、その彼の根っこにあるのが、両親の教育にあるのだと、彼を育んできた環境にあるのだと思いました。
その事が良くわかる動画をみつけました。よろしければご覧下さい。
他のメンバーが泣いてもあまり泣かない彼ですが、ご両親をコンサートに招待した時(2015年か2016年だと思います)の様子です。
これをご覧になって
「どういう育て方をすればこんな息子になるのだろう」と思われた方も多いのでは?と思います。
同じように
「どういう教育をすればエンプロイアビリティ(雇用される能力)の高いメンバーになるのだろう」
と考えていらっしゃる組織の長の方も多いのではないかと思います。
「人を育てる組織」を考える時、その根っこになるものはなんでしょうか?
私はその組織の持つ風土であり、文化だと思います。
「組織風土」とは「社風や職場の雰囲気のような、メンバーに共有された組織全体の関する主観的な特性」。
なにやら難しいですが、「その組織に根付いた価値観、独自のルールや習慣」というようなことでしょうか?
外から見ると独特でもその組織の中では当たり前と思えることで、指摘されてもなかなか変えられないものです。
「組織文化」とは「メンバーによって共有された信念・価値観・規範の集合体」。
例えば経営者、組織の長が理想とするビジョンを描き、そのビジョンを組織内に浸透させていく、というようなことで組織風土とは違い、組織の長の働きかけによって変えていくことができます。
メンバーたちはこの「組織風土、文化」のなかで様々に思考し、行動していくわけです。
組織の業績をあげる、即ちメンバー一人一人のエンプロイアビリティをあげていくためには「組織文化」のブラッシュアップは欠かせないと思うのです。
また、組織風土を変えることはメンバーの意識改革をするとも言えかなり難しいと言えますが、古い価値観に縛られていることが業績改善の足枷になっているのだとしたら取り組むべきではないでしょうか?
ではどのように取り組みましょう?
次回、対話型組織開発についてお話しようと思っております。
宜しくお願いいたします。