日記
この世界の片隅で
6月です。
2024年も、もう半年経ちました。
「母が紫陽花が好きだった」という話をきっかけに、
毎年この時期に紫陽花を届けてくださる方がいらっしゃり。
本当に綺麗!
毎年地元から送られてくる甘夏を分けてくださる方もいらっしゃり。
毎年恒例のマーマレードが大量にできて(きび糖を使っているので色は悪いですがすこぶる美味しいです)
こうやって毎年恒例行事のように気にかけてくださる方に
感謝することは勿論、
その方が今年も健やかに過ごしていらっしゃることが
肉親の縁が薄い私にとってとても有難い。
週末お世話になっている方にお誘いいただき(ありがとうございます)、
50種類以上の日本酒が並ぶ「日本酒バル」に生まれて初めて行って参りました!
そこで4種飲み比べなるものに挑戦しながら、
ご一緒した日本酒に詳しい方のアドバイスを参考に、
出された料理と一緒に4種の日本酒を飲み比べると
種類によって
料理を引き立てたり、邪魔したりすることがとてもよくわかり
料理と日本酒のマリアージュを知ってしまった私。
深いです、日本酒!
また新しい扉を開いてしまいました!
この世界の片隅で
皆様の「情け」でなんとか居場所を見つけられております。
本当に人は1人では生きていけないなあと思います。
ただ、「居場所」を見つけるには努力もいることを
忘れてはいけないなあと思います 。
男女兼用トイレ
定額減税。
なんでこんなややこしい事をするのか。
ほんまにっ!
特に企業の総務部門や社労士事務所が超多忙なこの時期に
(社会保険の算定基礎届、労働保険の年度更新の申告時期に)
このややこしい定額減税の仕組みに対応しなければならない現場に
どれほどの負担を強いているのか
(短期間にシステムを改修しなければならないIT部門や企業を含め)
このことで国民感情がどう動くのか
想定した上であっても想定すらしなかったのだとしても
ほんま国民に寄り添っていない政府やなあと溜息するしかありません。
そして、政府が要求する通り受給者の所得税、住民税の減税額を計算し、
ひと月で減税しきれない場合は翌月以降に残りを..。ということをやらなければなりません。
「国家権力」恐ろしや!
是非この定額減税による効果と損失について、検証いただきたいものです。
「ユニバーサルデザイン」をご存知でしょうか?
「障害の有無、年齢、性別、人種などにかかわらず
多様な人々が利用しやすいような予め都市や生活環境をデザインする」
というもので、実は私、恥ずかしながら最近まで知らなかったのですが、
発達障害について学ぶ中で知った言葉です。
成田空港や羽田空港にはカームダウン・クールダウンスペースがあり、
新国立競技場には男女共用トイレも設置されています。
そもそもカームダウンとはなにかというと、
「気持ちを落ち着かせること、気を静めること」で、
カームダウン・クールダウンスペースは、
主に発達障害や知的障害、精神障害等の障害を持つ人が、
外部の音や視線を遮断し気持ちを落ち着かせてパニックを防ぐためのスペースです。
男女共用トイレは何のためにあるのかというと、
真っ先に思い浮かぶのはジェンダーレスの問題かと思いますが、
障害や高齢等で一人では用が足せないために異性の同伴を必要とする方々にとってもとても重要な施設です。
カームダウン・クールダウンスペースも
男女共用トイレも
必要としていない人にとっては重要ではないけれども
切実に必要としている人がいる。
だから、目の前にその設備があるからといって
「何故あるのか?」を知らないで使用すると誰かが困ることになるかもしれない。
そう思うと「何故あるのか?」を調べようとする。
結果、「必要としない場合は利用しない」ことに繋がると思うのです。
「知る事」でまわりをよくすることができ、「知らない事」で自分の思いの寄らないことでまわりに困りごとを増やしているかもしれない。
「知る努力をすること」は人として生きるための義務だと私は思います。
ローズマリー
NHK連続テレビ小説「虎に翼」、ご覧になっていらっしゃいますでしょうか?
私、5月10日放送回の寅子さんの演説に胸がいっぱいになりまして。
泣きましたとも!
何故泣いてしまうのか、いくらでも分析できそうですが、
それは後付けで、
理屈じゃないんですよね、泣くことは。
自分自身の記憶の彼方に押し込んで、
すっかり記憶にないことも、
全て自分が経験してきたことなので、
「なんかわからんけど泣ける」のは、
ちゃんと理由はあるけれども、
理屈じゃないんですよね。
私は女性として生まれ、勉学の世界では誰しもが平等で、
努力した分報われ、怠けたらそれは自分に跳ね返ってくることを、
経験して学びながらも、
生活の場では「女の子がそんなことしては駄目」
「男の子はそんなことで泣いたら駄目」
「男の子のくせに女々しい」
「女の子のくせにはしたない」
という世界でも生きてきて、
社会に出たら会社では「うちの女の子」という称号で呼ばれることに驚き.。
という経験をしてきた世代ですが、
同じ時代に生きてきた男性は
「男がこれ位耐えられずにどうする」と
「男はこうあるべき」
「長男なのだから。次男なのだから」と育ってきて、
その価値観の中で生きてこられたのではないかと思います。
もう10年以上前になりますか。
友達が単身イギリスに渡り、そこを生涯生きる場として選択しました。
何故イギリスかと聞くと、
以前イギリスに短期留学した時に
ランジェリーショップで
結構年配の女性がTバッグのパンティを購入されているのをみて
驚いていたら、
その女性が「あら、なんで驚くの?素敵でしょ?私が身に着けたいのよ!」
ととても満足そうににっこり笑ったらしく、
そういえば、と街行く人の装いを見ると、
ショッピングパンツのスパッツを履いてさっそうと歩く男性や
髪の色を真っ赤に染めている人や、
思い通りに自分を表現する人に溢れていて、
今までそのことに気づかなかったのは、
あまりにもその景色が当たり前だったからということに気づいたときに衝撃を受けたから
だったそうです。
それからイギリスでの滞在中誰かにどう見られるかではなく、
自分が着たい服を思いっきり楽しんで、
日本に帰国し、
いざスーツケースの中の服を着ようとしたら、
「そんなチンドン屋みだいな恰好してみっともない!」
と家族に怒られ、
どれもこれも、日本では着られないことに気づき、
「なんて窮屈なんだろう」と思ったそうです。
「それがイギリスに行く理由なのよ」と。
5年前、私がキャリアコンサルタントの勉強を始めた頃よく耳にした言葉が
「ダイバーシティとインクルージョン」
多様性と包括。
特にビジネスにおいての「インクルージョン」は、
企業内の全ての従業員が尊重され、個々が能力を発揮して活躍出来ている状態。
その頃は勉強しながら「絵空事のような虚しい言葉」と思っていました。
ですが今、
2023年日本のジェンダーギャップ指数は146ヵ国中125位ですが、
それでも私が生まれてから今日までにはかなりジェンダーに関しての垣根が低くなってきたなあと感じます。
声を出した時にはあまりにも夢のようで現実味がないと思っていた言葉も、
意思を持って声にしていくことで、いつかは叶えられるのだと、
寅子さんの演説を聴きながら泣けてきたのは、
それに気づいたからかもしれません。
(以下、一部引用します)
「生い立ちや、信念や、格好で切り捨てられたりしない。
男か女かでふるいにかけられない社会になることを、私は心から願います。
いや、みんなでしませんか?しましょうよ!
私はそんな社会で、何かの一番になりたい。
そのためによき弁護士になるよう尽力します。
困っている方を救い続けます。男女関係なく!」
今日マンションの1階エレベーター前に
「よかったら好きなだけ持って行ってください」
という札と一緒にかごいっぱいにローズマリーが置かれていて、
お言葉に甘えて沢山頂いてきました!
気分を落ち着かせるとても良い香り。
ローズマリーには「悪魔を寄せ付けない力を持つ」と古来より重宝されており、
抗菌・抗酸化や血流改善の作用もあり、香りは集中力を高めるとか。
ありがたいっ!
ハーブティーにしてそのあとは入浴剤と致します!
お名前を書かれておらずこうやって匿名で何かを提供したり、
誰かを助けたりする方がいらっしゃり。
そうやって「名もなき人達」の好意や努力やあるいは戦いで、
私達は今の生活を手に入れることが出来ていて、
そして
世界は良い方向に向かうのだと信じることができる今週でした。
かしわ餅
今日はこどもの日。
祝日法ではこどもの日は
「「こどもの人格を重んじ、こどもの幸福をはかるとともに、母に感謝する」ことを趣旨としている。」
となっているらしいのですが、昭和23年に出来たこの法律、
「母に感謝する」というところに時代を感じます。
先日、久しぶりに赤ちゃんを抱かせて頂く機会がありました。
暖かくて重い。
命の重みをひしひしと感じ、無垢な笑顔に思わず泣きそうになる私。
私には子供がおらず、
子供を育てている皆さんを無条件に尊敬します。
古今東西、自分の子供を育てていくことは「当たり前」。
だけど「当たり前」にする事がどれほどしんどい事なのか
徐々に認知されつつあるけれども、
今から76年前に出来たこの法律の文言が未だ違和感ないのだとしたら、
まだまだ「育児は母親が担うもの」という意識が染みついているのだなあと思います。
勿論、生んでくれたのは母親で、母乳を与えて命を守ってくれたのは母親で、
そのことに対し「感謝する」のはとても大切な事ですが、
「母に感謝する」が「親に感謝する」となることに違和感がないくらいに
「育児は親が担うもの」が当たり前、
いえ、「育児は周りにいる全ての大人が担うもの」が当たり前になればと願い、
まだまだワンオペで頑張っているおかあさんの力になることが出来ればと
おかあさんだけでなく
サイボウズ社のこの動画を見て泣く女性が居なくなればと
https://www.youtube.com/watch?v=0iru7nKQbcw
それが私がキャリアコンサルタントを生業にしたいと思った理由です。
今日は端午の節句でもあるので、毎年かしわ餅を頂くのを楽しみしている私。
柏の葉は、新しい芽が出るまで落ちない、というところから、“子孫繁栄”の縁起を担ぐとされています。
落ちないように持ちこたえるのは大変だけれども
どうか、新しい芽が育って次の新しい芽が出るまで必ず落ちずに見届けてやってください。
いくつになっても
街を歩くとさつきの花全盛期で、あっという間に初夏ですね。
急に暑くなったり寒くなったりで年々春と秋が短くなっていくように思います。
春らしいジャケットやブラウスの出番がないし、
春や秋の景色や匂いが短くなっていって寂しいなあ。
そうそう、街を歩いている時に〇〇年生きてきて初めて気づいたことがあります。
「うすい」と書いてあるマンホール、ご存知ですか?
そして意味わかります?
暫くすると「おすい」と書いてあるマンホールに遭遇し、
「汚水の「お」が欠けているのかっ!」
と思ったりしたのですがそうではなく
「うすい」と「おすい」のマンホールがほぼ交互にあることがわかり、
早速ネットで調べましたとも!(便利になったものだ)
「うすい」は「雨水」でしたっ!
漢字になると「なぁんだ!」なのですが、
音読みと訓読みがある漢字、奥深し。
そして、近所(堺市内)のマンホールには府のシンボル百舌鳥が描かれており、
ちょっと興味が湧いてマンホールをネット検索してみたら、
あるはあるは色々なデザインのマンホール!
「路上の美術館」なるホームページもあり、マンホールの世界は深かった。
いくつになってもこの世に知らないことが沢山あるって
なんて素敵なんでしょう。
一時嵌っていた村上春樹の小説を再び読み始めました。
本当に遅ればせながら、
2013年発行の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を今読んでいます。
これが、時間がかかる。
若いときはすっと読めた言葉がいちいち引っかかり、
なんといいますか、言葉を噛みしめて、味わって読んでいます。
その中で、リストの「ル・マル・デュ・ペイ」が出てくるのですが、
これはリストの「巡礼の年」というピアノ独奏曲集に収められており、
この本がきっかけてリストにも嵌りかけています。
今の私の心にほんと沁みる。
同じ光景であっても、
同じ環境にあっても、
人は見たいものだけを見るけれど、
何を感じるか、
見える景色は年代によって、
経てきた年月によって変わるもので、
少し目先を変えるだけで世界は広がり、
私の世界を美しくするのも、醜くするのも、
住み易くするのも、住み辛くするのも
すべては私次第だなあとしみじみ思う今週でございました。