日記

2023-07-23 22:10:00

平等とは(その1)

今日JR関西空港線ので電車内で3人の方が切りつけられたとの事。

昨日丁度同じ路線の電車に乗っていたのでぞっとしました。

いつ何が起こるかわかりません、ほんまに。

 

 「アファーマティブ・アクション(積極的差別是正措置)」をご存知でしょうか。

特定の社会的・経済的グループや少数派(マイノリティ)の人々に対して、過去の差別や不平等を補正するために取られる積極的な政策や措置のことで、

「少数派(マイノリティ)が過去に受けてきた教育などの差別を改善する」措置です。

 

特にアメリカでは、黒人系やヒスパニック系アメリカ人は大学入試や雇用において優遇処置がとられていますが、

この6月末にハーバード大学とノースカロライナ大学の入学選考をめぐる裁判で、連邦最高裁判所が「大学の入学選考において人種を考慮に入れてはならない」としそれぞれのアファーマティブ・アクションを憲法違反だとしたことが大きな議論を巻き起こしていることは日本でもニュースになっていたのでご存知の方もいらっしゃるかと思います。

 

入学選考における裁判の原告は保守派の団体で「黒人やヒスパニック系の受験者を優遇し、アジア系や白人アメリカ人受験者を差別している」と主張し大学を訴えました。ハーバード大学は人種差別を禁止している「公民権法」に違反しているというのです。

今まで何度も人種による入学選考優遇措置については裁判となり、都度「人種を意識した選考は“合法”」とされてきましたが、今回これが覆ったわけです。

 

あなたはどう思われますか?

 

因みにこの判決に携わった判事9名のうち6名は保守派(うち3名はトランプ政権下で任命)で。、だからこそのこの判決といえます。

ここに、大学入学に対する優遇措置として理解されるきっかけとなったジョンソン大統領の演説を紹介します。

「『あなたはもう自由なのだから、好きなところに行けるし、好きなことができる。好きな指導者を選ぶこともできる』と言うだけでは、何世紀にわたって黒人が負ってきた傷を拭い去れるものではない。『これからは他の人と自由に競争ができる』と言うだけでは、何年も鎖に繋がれ、よろよろと歩いてきた人を同じ競争のスタート・ラインに立たせることはできない。このことは、公民権の闘いの次の、さらに重要な段階である。私たちが求めているのは自由だけではなく、機会である。単に法的な平等だけでなく、人間の能力の機会である。権利や理論としての平等だけでなく、事実として、また“結果としての平等”である」

アメリカの大学進学率は現在も、是正されてきているものの白人とアジア系に比べ黒人やヒスパニック系が低く、その背景にあるのが収入格差です。

大卒の平均年収が約700万、高卒では約400万、高卒未満では約300万と言われているので、高等教育を受けていない黒人やヒスパニック系アメリカ人は学費を工面できず子供を大学に行かせることは難しく(教育ローンを組んでも払えず破産する人も多いとか)結果、何代たっても貧困から抜け出せないわけです。

 

 

「平等」とは。