日記
知らず知らずのうちに(その2)
お盆休みの方も多いと思いますが、狙ったように大きな台風が来ていますね。
災害に遭われた方、心よりお見舞い申し上げます。
さて、前回に引き続き知らず知らずのうちに。でございます。
安倍元首相の事件があったころ、件の統一教会の元信者の飯干景子さんが語っていた話がとても記憶に残っているのでご紹介します。
ご自分が統一教会にのめりこんでいった(洗脳された)経緯について、
「お湯をいっぱい溜めたバスタブに毎日一滴、赤いインクを落とされていくようなこと」だったと話されていました。
「大きなバスタブに1滴なので、なにが起こったのかその変化に気づかない。
やがていつのまにかバスタブのお湯は真っ赤に染まっているのに、
毎日1滴ずつ落とされているので、その変化に気づかない。
そのようなことだった」と。
「知らず知らずのうちに。」
です。
本当に恐ろしい話ですが「こんなことは私には絶対に起こらない」かというと、
「起こらないとも限らない」わけです。
「一日一袋なら大丈夫」と風邪を引いているわけでもないのに
「飲まないとしんどくて仕事が出来ない」と風邪薬を毎日飲み続けたかつての私のように、
何かに依存しないと「生きていけない」と思い込むことは
「誰にでも起こりうる」のだということを知っておくことはとても大事な事だと思います。
何故私がそのスパイラルから抜け出せたかというと、
IT企業に在職中、ある大きなプロジェクトにプレゼン時点から携わり受注できてプロジェクトの一員になり張り切って仕事をしていたのですが、ある時本社からどんどん人が導入され突然私解任されまして。
「私にはそのスキルがない」と評価されたのだと悔しくて腹が立って仕方がなくて眠れない日もありました。
が、ある時同僚から「よかったやん。余裕ができて。」と言われ。
確かに私、その頃全く余裕がなく定時内は担当しているお客様対応に追われ定時後にプロジェクト関係の仕事をするという日々だったのですが、私が本当にやりたかった仕事はそのプロジェクトに関わることだったので頑張ることが出来ていたわけです。
が、突然その梯子を外されたのでぽきっと何かが折れたような感覚の中、仕事に対する情熱も失くしてしまい。
そんな中、「よかったやん。余裕ができて。」と言われた時にはっとしました。
「前はいつも厳しい顔をして声をかけるのも憚られたけど、今は穏やかになったやん」と。
え?穏やかになった?そうか、人から見るとそういう風に見えるんや。
と、そこで俯瞰的に、といいますか、違う角度から自分自身を観てみて
「何やってるんやろ、私」とふっと肩の力が抜けて
そこからどんどん楽に生きていけるようになっていったように思います。
そして今は
「人は弱い。
でも自分を認めてくれている誰かが居ると強くなれる。
前を向ける。」
事を私は身をもって経験してきたので、
生きづらく前を向けない人の
「自分を認めてくれる誰か」になるために、微力ながら日々格闘しております。
笑顔を忘れてしまった人が知らず知らずのうちに笑顔になってくれますように。
(あ、綺麗にまとめ過ぎた。こそばくて申し訳ございません)