日記

2023-02-03 16:12:00

対話型組織開発

普段私はスマホからこの日記を見るのですが、

先日PCからこの日記を見て

「みっ見づらい!」と思いました。。

申し訳ありません。。

今回からフォントサイズを大きくさせていただきます!

 

トヨタが取り入れている「なぜなぜ分析」をご存知でしょうか?

企業にお勤めの方は研修などで一度は経験されたことがあるかも知れません。

簡単に言うと、問題が発生したときに「なぜ?」を5回繰り返し、

根本的な原因を洗い出し明確することで改善案を練る。

というもので問題の再発防止策を導き出す方法です。

(繰り返し回数は5回にこだわる必要はなく真因にたどり着くまで行うことが大切)

「診断型組織開発」の好例としてセミナーなどでもよく紹介されます。

なぜなぜ分析 - Wikipedia

 私がSEとして長年お世話になった会社でも取り入れられておりました。

 今回お話させていただくのは「対話型組織開発」ですが、

「組織開発」の考え方としてよく比較されるのが

「診断型組織開発」と「対話型組織開発」です。

「診断型組織開発」は医者が病気を診断し治療するように

組織を生命体と捉えると「問題は病気であり、病気は「客観的分析」で診断し治療することで問題解決」していきます。

ここで大切なのは「客観的な分析」ができるかどうかですが、

この点からもまさに「なぜなぜ分析」は理にかなった手法ですね。

だからこそ多くの企業が取り入れているのですが、

組織の業種や職種や進め方によっては思わぬ結果を招くことにもなり得ます。

病気は医者という専門家が居るからこそ適切な診断と治療ができるわけですが、

組織の中で発生した問題を「客観的な分析」はできても、

「適切な解決策を提示し介入する」ことができないとよい結果に繋げることは難しいと言えます。

よくありがちなのが分析した結果「〇〇のスキルが低い」、「上長の指示の仕方が悪い」など、「何が問題か?」が容易に「誰が問題か?」にすり替わることです。

こうなると、組織が「問題あり」の部分と「問題なし」の部分、「治療する側」と「治療される側」に分断されてしまいます。

そして前々回お話したダニエルキム氏のいうところの「関係の質」が悪化することとなります。

 

これに対し「対話型組織開発」は人々が直面している「現実」を変化させるもので、

セラピストが患者を治していくように、目標達成に資する現実構築を助けるものです。

問題が発生したときに原因にふれず「どうなりたいか?」を問いかける

というと分かりやすいかと思います。

例えば、離職率が高いという問題があったとします。

問題解決型質問は「離職率が高いのは何故か?」から始まりますが、

対話型組織開発では「従業員にとって最高に魅力を感じる職場を作るには?」のような問いかけから始める

こんな具合です。

「離職」という言葉は決して出しません。そこが重要なところです。

「お、何だか時間がかかりそう」

そうです、対話型組織開発は時間がかかります。

ダニエルキム氏のグッドサイクルもそうですよね。

関係の質を高めるところから入るので本来の業績向上や問題解決のためには一見遠回りしているように思えます。

ですが、「問題を自分達の事とし取り組む」組織作りをすること、

「メンバー全員が問題解決の協力者になる」ような組織文化をつくるためには

この手法が効果的だと私は思います。

いかがでしょうか?

対話型組織開発の手法は色々あるかと思いますが、

私が勉強しているのは

AI(Appreciative Inquiry)=価値を認める質問を用い、人や組織の良いところを伸ばしていく手法です。

4Dサイクルなるものを回して組織や個人の潜在能力を引き出すアプローチをとる方法で、ネガティブを補完するのではなく「ポジティブを探求して強化する」アプローチです。

ご興味があれば是非弊社の。。と続けたいところですが、

まだまだ勉強不足で皆様にご提案できるほどのスキルには至っておりませんので

ご提案できるようになればあらためてご案内いたします。

何卒宜しくお願いいたします。

 

 

 

 

2023-01-27 12:00:00

根っこにあるもの

今週は大寒波で大変ですね。

特に25日、JR京都線を利用された方は本当にお気の毒でした。

災害に遭われた方、謹んでお見舞い申し上げます。

実は私、数年前にBTSのファンクラブに入ったのでございます(//∇//)

生まれて初めて入ったファンクラブが韓国のアイドルグループだなんて、

5年前の私には考えられなかったし、BTSは原爆のTシャツを着る反日のグループというように捉えていてむしろ嫌悪感を持っておりました。

それが何故に⁈については一晩語っても語り尽くせないのでまたおいおいお話しさせていただきます(え?そんな話要らんて?)

そのBTSのメンバーの最年長JINのご両親がお正月にお孫さんに宛てた手紙が今話題になっていて、色々感慨深いのでご紹介します。

 

「この上なくかわいいソン、

おじいちゃん、おばあちゃんのところに来てくれてありがとう。幸せだよ。

この世に生まれて初めて迎える新年だね。

 

世界は誰かにとっては美しく、誰かにとっては大変なことばかりだという。

だけど、あなたの世界はあなたが作るんだよ。

 

いつも愛に満ちた心を持って、

ソンの素敵な世界を作る事を願いながら、

お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんがそばで手助けするね。

 

いつも元気でね。」

 

勿論、生まれたばかりのソン君がこの手紙の意味を理解するのははるか先ですが、

この手紙を送るようなおじいちゃんおばあちゃんが近くにいるソン君の人生はとても豊かなものになるのではないかと思います。

 

JINは俳優を目指して大学に通っている時にスカウトされBTSのメンバーになりますが、

アイドルやアーティストを目指していた他のメンバーとは違い、成人になってから歌とダンスを始めました。

年齢を重んじる韓国にあって、メンバーの中で1番年上でもあった彼は才能溢れるメンバー達の中、

酷評を受けながらもダンスも歌もどんどん上手くなっていき、

特に彼の声はシルバーボイスと言われ、今や同業者からロールモデルと言われるほど賞賛を受けています。

どれほどの思いを克服して努力を重ねてきたかと思いますが、それを表に出すことはありません。

「苦労は自分だけがわかっていればいい」というのが彼の信条だそうです。

また、メンバーの最年長である彼は、なんとしても年下のメンバーを守ろうとします。

強烈な光は強烈な影を伴うもの。

BTSは常に批判や嫌がらせ、そしてアジア人、韓国人への差別を受けています。

メンバーへの殺人予告もあるようで、そんな中JINは殺人予告されたメンバーと同じ格好をしてメンバーを守ります。

「彼は本当に強い人」とメンバーは言い、そんな彼をとても慕っているのがわかります。

最初にご紹介した手紙を知り、その彼の根っこにあるのが、両親の教育にあるのだと、彼を育んできた環境にあるのだと思いました。

その事が良くわかる動画をみつけました。よろしければご覧下さい。

他のメンバーが泣いてもあまり泣かない彼ですが、ご両親をコンサートに招待した時(2015年か2016年だと思います)の様子です。

https://youtu.be/uR_9RsQJxYE

 

これをご覧になって

「どういう育て方をすればこんな息子になるのだろう」と思われた方も多いのでは?と思います。

 同じように

「どういう教育をすればエンプロイアビリティ(雇用される能力)の高いメンバーになるのだろう」

と考えていらっしゃる組織の長の方も多いのではないかと思います。

 

 「人を育てる組織」を考える時、その根っこになるものはなんでしょうか?

私はその組織の持つ風土であり、文化だと思います。

「組織風土」とは「社風や職場の雰囲気のような、メンバーに共有された組織全体の関する主観的な特性」。

なにやら難しいですが、「その組織に根付いた価値観、独自のルールや習慣」というようなことでしょうか?

外から見ると独特でもその組織の中では当たり前と思えることで、指摘されてもなかなか変えられないものです。

「組織文化」とは「メンバーによって共有された信念・価値観・規範の集合体」。

例えば経営者、組織の長が理想とするビジョンを描き、そのビジョンを組織内に浸透させていく、というようなことで組織風土とは違い、組織の長の働きかけによって変えていくことができます。

メンバーたちはこの「組織風土、文化」のなかで様々に思考し、行動していくわけです。

組織の業績をあげる、即ちメンバー一人一人のエンプロイアビリティをあげていくためには「組織文化」のブラッシュアップは欠かせないと思うのです。

また、組織風土を変えることはメンバーの意識改革をするとも言えかなり難しいと言えますが、古い価値観に縛られていることが業績改善の足枷になっているのだとしたら取り組むべきではないでしょうか?

 

ではどのように取り組みましょう?

次回、対話型組織開発についてお話しようと思っております。

宜しくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

2023-01-22 15:11:00

仕事の質(その2)

早いもので今日は122日。

こうやって一年あっという間に過ぎていくのですね。

先日とある企業の組織内研修に参加させて頂きましたが、

事前打ち合わせから研修の中でのキーワードが今日お伝えしたかった事とリンクしていたので、

私の方向性は今企業が求めているものと強ちズレていないとほっと胸を撫で下ろしております。

 

ローパフォーマーと言う言葉があります。

簡単に言うと組織が求める業務レベルに到達していない人という事になるでしょうか。

ローパフォーマーになる原因は様々で、対策も様々ですが、ひとつ参考にしていただきたいのが、ダニエルキム元MIT教授が提唱されている成功循環モデルです(ご存知の方は読み飛ばしてくださいね)。

 

皆さんが所属している組織にローパフォーマーがいたとします。その人をAさんとします。

Aさんをどう捉えますか?

 

Aさんのせいで組織の生産性が低下する

私の仕事が増えるわ。Aさんのせいで。

上司に言ってもどうしようもないと思うし。

頑張る人に負担が増えていくばっかり。

モチベーション下がるわ!

辞めたいわー!

 

という流れになりもやもやしながら仕事をして、職場の雰囲気が悪くなり更にやる気を無くす、というバッドサイクルから抜け出せない!

なんてことはありませんか?

 

あるいはご自身が作った組織でAさんがいた場合、

他のメンバーの不満がつのり雰囲気は悪いし

費用対効果を考えると

辞めてもらいたいけど人手不足でなかなか補充も難しいしなあ。

頭痛いわ。

なんてことはありませんか?

 

ダニエルキム氏がいうところのバッドサイクル

 

結果の質:成果が上がらない

関係の質:対立、押しつけ。命令する

思考の質:受け身、失敗回避。面白くない

行動の質:自分最適、消極的。自発的には行動しない

結果の質:さらに結果が出ない

関係の質:更に関係が悪化する

 

のように、結果の質第一のバッドサイクルの中にいると、

思ったほど成果が上がらない組織の場合(結果の質が悪い場合)、

他責思考が強くなり関係の質が低下し、ついつい批判的、攻撃的になってしまい冷静に判断出来ず思考の質の低下につながります。

誰かに言ってもどうせまともに取り合ってくれない。

考えるだけ時間の無駄。

と思うようになると、

与えられた仕事を自分で考えずに淡々とこなすようになり、行動の質が低下します。

そうすると、結果の質が良くなるはずがありません。

こうしてみると、関係の質が業績に大きく影響する事がおわかりになると思います。

 

ダニエルキム氏の成功循環モデル(グッドサイクル)は、

組織の質を高めるためには、まず関係の質を高めるべきというところがポイントです。

 

関係の質:対話、お互いに尊重。一緒に考える。

思考の質:気づき、良いアイデア。面白い

行動の質:自分で考え、自発的に行動。助け合い

結果の質:成果の実感

関係の質:さらなる信頼関係の高まり

 

関係の質が高い組織ではメンバーが自発的にアイデアを出し、考えを伝え、

他のメンバーからのアイデアや考えに対しても前向きな意見を言うようになり、思考の質が向上します。

思考の質が高いと行動の質も向上し、結果の質も向上します。

 

そうすると、「私はなんて恵まれた環境にいるんだ!仲間に恵まれているんだ!」となりさらなる関係の質の向上につながる、というわけです。

 

そんな上手いこと行くかな?

これでローパフォーマーの仕事の質は上がるの?

と思われるかもしれませんが、

放置していると何も解決しませんし、優秀な人材を手放すことにも成り兼ねません。

そして、思考の質が落ち、今までハイパフォーマーだったメンバーが知らず知らずのうちにローパフォーマーになっているなんてことにもなり得るのです。

ものは試しです。

「関係の質を高める」施策を是非ご検討ください。

 

どうやって関係の質を向上させるの?と悩まれるのなら

是非弊社の「ラベリング」による「コミュニケーションスキルアップ講座」を組織内研修としてご検討ください!

この講座の中には自己理解と相互理解がスピーディに深まる仕掛けが詰め込まれております。

 (宣伝かよっ!)

 

 

 

 

 

2023-01-15 09:01:00

仕事の質(その1)

とあるセミナー講師の方からお誘いを受けて、来週アシスタント講師として某企業の組織内研修に参加させていただく事になりました。

SE時代の仕事を評価いただきお声をかけて頂くのもとても嬉しく有難いのですが、

退職後挑んだキャリアコンサルタントという職業分野で同業者の方に評価いただく嬉しさは格別です。

有難い!

 

普段はユニクロの服とスニーカーで走り回っている私ですが、

せっかくなので、スーツと靴を新調する事にしました。

で、先日いそいそと阪神百貨店の私の好きなブランドの靴売り場へ。

店員さんに「スーツにあう靴を探している。」

と伝えると私の足元を一目見てすぐに

「お客様は普段23.5だけど、靴によっては23ですね」とおっしゃり。

ひえー、その通りなんですけどっ

で、好みの靴をフィッティングしほぼ決まったのですが、皮素材のスニーカーが眼に止まり試しに履いてみることに。

「紐を結ぶ前に手前から二つ目を締めて1番手前は締めずに結んでお履きください。」

とおっしゃっるので片方だけその通りにして、もう一方を普段通り結んで歩いたら、履き心地が全然違うのです!

「少しの事ですが、足の疲れ具合が全然違いますよ」とのこと。

私の足は二つ目を締めると良いらしいのですが、足の形と靴の種類によっては締める場所が違うのだそうで、

「この靴は踵の皮が硬いので2つ目ですが、違う靴だとまた違ってきます」との事。

きゃー!プロフェッショナル!

こんな接客、一朝一夕に出来る訳がなく、

長い間の接客経験、そして長い時間をかけてご自分の仕事に関する知識を身につけてこられたからこそ出来ることだと思います。

 

もう私は嬉しくて、靴のお手入れの仕方などしっかりお聞きして結局スーツ用の靴とスニーカーの2足を購入してしまいましたσ(^_^;)

 

ここぞ!という買い物をする時は

私はよく百貨店を利用します。

 

それは例えば傘ひとつにしても、

どんな傘がほしいのかを伝えると、

私がどんな服を普段着るのか?

とか、顔写りはどうか?

とか。傘選びに必要な事を接客の中で教えてくれるから。

(勿論専門店に行けばより上質の接客が受けられるかも知れませんが、選択肢が狭くなるので^^;)

  

百貨店は長年培われた接客技術がシステム化され教育されているので、

どの店員さんに対応いただいてもサービスの質が保たれているという安心感がありますよね。

 

「行く川の水は絶えずして、しかももとの水にあらず」で、

長く続く企業は同じ顔をしているように見えても、何代も世代交代をし、働く人は変わっているわけですが、

その中で上手く新陳代謝出来ている企業、

大切に守るべきものは守りつつ、時代の流れを見極め変えるべきところは変えていく企業が生き残っていくことは歴史が証明しています。

 

今回スーツも、若い時に憧れていたブランドで新調しました。

店員さんが私に合ったものを色々見繕ってくれたのですが

「このスーツに使われている生地は創業以来大切にしているもので、糸から丁寧に作っているもので。。」

などと各々の商品の特徴とお勧めポイントを一生懸命説明してくださり、ご自分が売っている商品に誇りを持っている事がひしひしと伝わってきました。

 説明している彼女の顔もキラキラしています。

自分が働いている会社のブランドが大好きなんだなあ。

 

様々な年代が参加したあるセミナーで

「働く上で一番大切なモチベーションは何か?」という問いに

「お金!」と答えた人は圧倒的に20代の若者が多く驚いたことがあります。

確かにお金は大切なんだけど。

 

 私にとっては「承認欲求が満たされること」な気がします。

そういう意味では金銭報酬が高くなることもひとつの承認欲求が満たされることですね。

昇進昇格もそうですよね。

 

今回私が体験した靴売り場では

靴に関してお客様に役立つ情報を伝える→

喜ばれた!靴も売れた!(自分が承認された!)

ということが起こっており

結果、「モチベーションが上がりより質の高い仕事をするために努力する。」

というようにきっとよい循環が続いていくに違いありません!

 

カウンセリングでよく聴くのが

「私はこれだけ能力があるのに正当な評価を与えられていない。

私の能力はこの会社にはもったいない」

ということです。

 

そのように相談される方はほとんど、上司や同僚からの評価の低い方々です。

評価が低いので勿論自分の承認欲求が満たされず、

そのような発言になるのですが

 ではどうすれば彼らのモチベーションを仕事の質を向上させることができるのでしょうか?

 

続きは次週、「仕事の質(その2)」をお楽しみに!

 

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