日記
組織開発に拘る理由
急に寒くなったり暖かくなったりと体調管理が難しい今日この頃、皆様如何お過ごしですか?
私は確定申告でアップアップしておりますʅ(>.<)ʃ
私がキャリアコンサルタントになって是非着手したかったのが、組織開発でした。
何故か?
今まで社会に出て組織に属していなかった多くの新入社員を生かすも殺すも組織自体だと、長い会社生活の中で痛感してきたからかもしれません。
勿論、同じ労働環境でもめきめき頭角を現す人もいれば、馴染めず退職してしまったり、ローパフォーマーになっていく人もいます。
家庭や会社以外での人間関係や本人がもともと持っている性格など、労働環境以外の要因も勿論ありますが、属している組織の文化が古い概念に固執している中で、「おかしいんじゃないの?」と声をあげるのが憚れる環境や、困った時に相談できる相手がおらず、八方塞がりな状態にあると感じる環境の中では、自分を律する事が難しい。
「ただ居る人」でも給料貰えて安定した生活を送れるじゃん。ま、いいか。
になってしまう。
こうなると本当に勿体ない。
会社にとっては勿論、本人にとってもです。
大きく花開き、良い実がなったかもしれないのに、
やがてその実は良質の種を作り、良い土壌を作ったかもしれないのに、
育つ環境、適温や日の光、水、そして良い土壌を与える事をしなかった為に芽吹く事も出来ない、あるいは充分に育つ前に腐ってしまう。
こんな勿体ない事はありません。
問題を抱えている組織で社員と上司、組織長に話を聴くと、各々が最もらしい事を言い、自分には問題はなく誰々が悪いと言い。
振り返ると、私もそうだったと思います。
そしてとても息苦しかったです。
どうすれば息苦しさから解放されるのか。
考えた結論は私にとっては退職でしたが他に道はなかったのか?
ずっと自問自答する日々が続きました。
その答えを知るために、キャリアコンサルタントになったのかも知れません。
色々勉強していくうち、行き当たったのが前々回ご紹介した対話型組織開発でした。
貴方の組織に新入社員が数名入り、
うち1人がよくミスを繰り返すとします。
まわりのアドバイスも聞かない。
この人をAさんとします。
貴方ならどうしますか?
前々回お話した診断型組織開発の考え方では
まず「なぜミスをするのか?原因は何なのか?」
から始まります。
そうすると、前提になるのは「問題のある」新入社員Aさんということになります。
診断型組織開発を行うには
「人に原因がいかない」技術的な問題に絞ることが関係の質を保つために重要です。
対話型組織開発ではどう考えるのか?
ちょっと視点を変えてみましょう。
誰だってミスを犯したくありません。
新入社員なら尚更です。
またミスしてしまった。
また責められた。
上司から指示された仕事、指示の内容にわからないところがあるけれど、
聞いたら「そんな事もわからんのか!」って怒られそうだし、何より理解力が足らないって思われてしまうよな。
指示の仕方が悪いから、ミスもするわ。
それなのに自分のせいにされてしまう。
色々まわりから言われるけど、なんで上から偉そうに言われるのかな?プライド傷つくわ。
悪いのはきちんと指示してくれない上司なのに。
なんて、Aさんは思っているのかも知れません。
他責に逃げることで、なんとか持ち堪えているわけです。
実際にはそんな事、全く考えていないかも知れませんが。
人間誰しも承認欲求があり、特に新しい環境の中では尚更です。
アドバイスを聞かないのはミスを責められて意固地になっているのかもしれません。
貴方ならAさんにどんな問いかけをしますか?
心の中では「なんでミスするのー?!おかげでこっちの仕事が増えるわー」と叫んでいるかもしれませんが
「なにか困っているの?助けられることはある?」
と問いかけたとします。
ここで「実はこうこうこうで。。」と話し始めるかも知れません。
そうすると、今まで見えていなかったAさんやAさんの置かれている環境がAさん視点で見えてきて、改善策を見出せる可能性が出てきます。
でも、「いえ、何もありません。大丈夫です」という答えが返ってきたら。
実際にはこの回答が多いと思います。だからこそ、周りのアドバイスを聞けずミスを繰り返すというスパイラルの中にいるわけです。
もしかすると、一度は誰かに相談したけれども、納得のいく回答が得られず、余計に心を閉ざしてしまっているのかも知れません。
どうすればこの負のスパイラルをとめられるか?
「負のスパイラルをぶった切る」ことを試してみてはどうでしょうか?
「アドバイスを聞かない」のなら黙ってAさんの仕事を手伝ってみる。
そうすると、Aさんの中の張りつめていた心が少し和らぎ「ありがとうございます」という言葉が出てくるかもしれません。
ミスをする原因を探るのではなく、
Aさんを信頼できる戦力として育てるために、何が出来るのかを考える。
勿論、人間だもん。アドバイスを聞かないAさんに苛立つ気持ちもあると思いますが、
組織全体が問題に直面したときに「どんな時に上手くいったか?」の成功例を積み重ねていくと、
それは「可能性のある組織」になります。
黙ってAさんを手伝うことは可能性を探ることなので、やってみる価値はある。
誰か一人がそのように動くと、まわりも影響をうけるものです。
やがては何か問題が発生したときに、自らが率先して主体的にその課題に取り組んでいく組織になっていく可能性に繋がります。
「え?そんなこと私やってますけど?」
「なに当たり前のこと言ってるの?」と思われる方もいらっしゃると思いますが
こうやって言葉にしていくと今まで無意識だったことが意識化され、明確化されていきませんか?
これがとても大事だと思います。
今まで見えなかったことが明確になり共有される。
これが良い組織を形成するのにとても大切だと思います。