日記
静かな退職
のろのろ台風、ようやく熱帯低気圧に変わりそうですが、
降水量は変わらずかなりの量が予想されている様子。
被害に遭われた方、謹んでお見舞い申し上げます。
最近よく目にする「静かな退職」という言葉。
仕事への熱意を持たない人が必要最低限の業務のみをこなす働き方をいうそうですね。
あたかも今流行っているようですが、
いやいや、私が社会に出てから今までにいっぱい「静かな退職」実践されている人見てきました。
PCに向かってそれなりにキーボードを打って「仕事しています」感を出しながら、
「仕事、頑張ってもそんな給料変わらないじゃん」とどうやって上手くサボれるかを考えて実践する人。
居ませんでしたか?あるいは今、周りに居ませんか?
最近は実際には不調はないがメンタルヘルス不調(適応障害や不安障害)の診断書を貰って会社を休職し、
休職手当で生活している人も居るのだとか。
「働かなくてもお金が入ってきてラッキー」なのだそう。
そういう社員も一度採用してしまうと、解雇は難しいというのが現状かと思います。
こういう人、入社当時はどうだったのでしょう?
これから始まる新社会人としての生活、
会社という組織に対する不安も大きいと思いますが、
期待も大きく張り切って、目をキラキラさせて入社1日目を迎えた人がほとんどだと思います。
そして、上司や周りからの評価、会社での評価にとても敏感にもなっています。
それから色々洗礼を受け数カ月たつとあれだけキラキラしていた目からは光がなくなり。
「仕事、頑張ってもそんな給料変わらないじゃん。むしろ頑張る程仕事の量が増えてしんどいだけやん」
となる人もちらほら出てきたりして。
1つあるあるな話をさせていただきます。
とても仕事ができる新入社員Aさんが居て他の同僚は8時間かかるであろう仕事を6時間で終えた場合、
貴方が上司や事業主ならどうしますか?
他の仕事をふるか、仕事が遅くて定時には終わりそうもない同僚のフォローをさせるのではないかと思います。
ここできちんとAさんを評価してちゃんと評価されていることがAさんや周囲が認識できれば、
Aさんの承認欲求が満たされ、周囲も「頑張れば評価してくれる」と思うのですが、
きちんと評価されない場合、
Aさんやまわりは「仕事が出来ても評価されないなら頑張っても仕方ない」
→「頑張るだけ損」となり、
Aさんはだんだんゆっくり仕事をするようになる。
これはAさんの怠慢でしょうか?
あるいはAさんが仲間を大切に思い、
仕事が早く終わったら自発的に仕事が遅い同僚のフォローをするような人だった場合、
気づいたらAさんとAさん以外の負荷がかなり不公平になっていた
なんてことになりがちなのではないでしょうか。
そんなAさん、そのままにしておくと退職してしまい、
気がつくと残っているのは「静かな退職」社員だけになっていた
なんていうこと、
あり得ない話ではない。
「静かな退職」を実践する人を見ると
実は私、個人的には腹が立って仕方ないのですが、
組織としては解雇することも出来ず、とても困った問題ですが、
ほんの些細な事の積み重ねでそんな社員は生まれ得て、
例えばその人がもともと「今私が不幸なのはまわりのせい」と
他責にしがちな傾向にある人なのかもしれませんが、
それを増長させる根本にあるのは
「正当な評価」に尽きると思います。
「正当な評価」の背景にあるのは
「私のことを分かってくれている」
という承認欲求。
採用時に他責の傾向が強い人を見抜く質問スキルを身につけることも大切ですが、
「モンスター社員」化させないため、
コミュニケーション力を高めて是非良質な職場環境作りをしていただきたい。
皆が幸せにあるために、切に願います。
コミュニケーションスキルを磨くために、
是非「キャリアオフィス YBTY」のコミュニケーションスキルアップ研修をご検討ください。
(宣伝かよ!←その通り!)
絶賛成長中
寝不足になっていませんか?
オリンピック、熱い!日本選手熱い!
ほんま、感動をありがとう!
試合は勿論、流石にオリンピックに出るほどの選手たち、
試合後のインタビューにおばちゃん、そのマインドにいちいち感動しております。
特に卓球の早田ひな選手、怪我をおしての銅メダルでしたが、
3位決定戦の5分前まで、本来の力の20~30%の力しかない感覚だったのが、
注射で感覚が100%まで戻ってきた中での闘いだったとのこと。
「もう自分を信じて戦うしかなかったです」
くーっ!
そしてバトミントン「ワタガシ」ペアの
東野選手の
「弱みを見せることが出来なかった自分が、弱みを見せることが出来たこと、そこから自分自身が成長できたし、二人の成長に繋がった」
(要約しております)
くーっ!
ええ事言わはるーっ!!
そしてたまたま見たボクシング57キロ級準々決勝の原田周大選手。
惜しくも敗退しましたが、自分のことを「絶賛成長中」というのだとか。
なんていい言葉なんだっ!「絶賛成長中」!
はぁはぁ..。
失礼しました。
今週はなんだかとても忙しく、飛び回っていたのですが、
その中で突然の女子会が2件あり。
恐らく少し前の私なら、時間に追われる中でのお誘い、遠慮していたと思うのですが、
そうやって大切な友人を何人も失ってきたことに
今更ながら気付き後悔の日々を送っていた私にとってはとても有難いお誘いだったので
喜んで参加しました!
結果、新しい繋がりが出来たり、旧知の人に新しい発見があったりで
そして何より楽しくて
あんなに笑ったのは久しぶりでした。
キャリアカウンセリングに関係する理論の中で、
アメリカの心理学者クルンボルツ が提唱した
「プラントハップンスタンス理論(計画的偶発性理論)」があり、私がとても好きな理論のひとつです。
要約すると、
「キャリアの8割は、偶然の出来事で決定される」というもので、
「何をしたいかという目的意識に固執すると、目の前に訪れた想定外のチャンスを見逃しかねない」
とクルンボルツは指摘しています。
もし貴方がどこかの組織に所属していたとしたら、
今の時代、突然戦争が始まったり、パンデミックになったり、急速にグローバル化が進み、
IT技術もあれよあれよと進化し、AIまで出現し、
未来に何が起こるのか、ほんま予想できません。
ある目標に向かって計画をたててコツコツ頑張っていても、
突然状況が著しく変わり、個人の意思ではコントロールしようもない状況に置かれ
「目標そのものがなくなってしまう」事もあり得ます。
計画通りでない出来事が起こった時に
「思い通りではない」と計画を止めてしまったり、
「自分には無理だ」と避けてしまっていると、先に進むことが出来なくなってしまいます。
今回の私の場合、「時間的にきつくて無理」とお誘いを断っていたら、
新しい繋がりも発見も出来なかったわけで、
想定外の出来事が起こっても、それを「機会」と捉え、積極的に行動することでキャリアの可能性が広がる
というわけです。
ただ、その機会を「チャンス」に変えるために必要な行動特性があるとクルンボルツは言います。
それは
好奇心(新しいことに興味をもつ)
持続性(諦めず継続する)
柔軟性(固執しすぎない)
楽観性(失敗を恐れず、ポジティブに考える)
冒険心(思い切って行動する)
の5つで、
目の前に偶然の出来事が起こった時にそれを「チャンス」と気づき、
チャンスを掴むためには
チャンスを引き寄せられるよう、自分から積極的に行動し、準備をしておく必要があるわけです。
ここに、「計画的」という言葉が入っている意図があります。
ここ数年、へこみながらもイベントやセミナーに参加して、
自分のスキルアップを地味に続けていて、
ようやく少しずつ花開いてきたと感じている今の私、
絶賛成長中です。
日本人の良いところ
先日、とあるお店の責任者と話していたら
「最近日本人の良いところがなくなっていくような気がします」
とおっしゃる。
その方はオーナーではなく、
数多くのお店のうちの大店2店舗を任されているのですが、
「何か問題が起こったら、幹部を集めてミーティングをするのですが、
営業時間中は難しくてどうしても営業終了後になるのですが、
一部の幹部から「その時間がもったいない」と言われます」
と。
「「店をよくするためには必要な事だと思うし、店をよくすることは貴方の幸せにつながるんだよ」と話しても
人によって受け止め方は様々で、
「なんでそんな受けとめ方するの?」と驚くことがあります。」
と。
「所謂「タイパが悪い」いうやつですね?」と私。
「そうなんですよ!「タイパが悪い」いうんです!そんな事をいうお前の時給いくらやねん!思いますわ!」
「みんなの時給あげるためには店を良くしていかなあかんねん!」と。
この話「最近よく電車が遅延する」という話がきっかけとなったのですが、
「「電車は遅延することもあるから、それを見込んで早く家を出る」ということを考えない従業員が増えた」という話になり、
「「私は定時に着くように家を出ているのに遅れたのは電車が遅延したせいなので仕方がない」言う事なんでしょうね」と。
「今は「電車は遅延することもあるから、それを見込んで早く家を出るもんやろう!」なんて言えませんものね」と私。
「特に新人の頃は、仕事を早く憶えたくて、誰よりも早く出勤したもんですけどね」と遠い目の店長。
「最近日本人の良いところがなくなっていくような気がします」はこの後に出た言葉でした。
勿論、この話は店長の現状の捉え方であって、「タイパが悪い」「定時ぎりぎりに出勤する」従業員の話を聴くと、
また違った捉え方を聴くことになると思います。
「事実はひとーつ!」ですが、「真実はひとーつ!!」ではなく捉え方によって様々です。
ですが、私も最近店長と同じように感じる場面に遭遇することが多く、
なんだかもやもやする日々を送っておりました。
昨日テレビを見ていたら、従業員が78歳~88歳のおばあちゃん中心の「おばあちゃんビジネス」の現場にスタンフォード大学の教授が訪れているところが取材されており、ご覧になった方もいらっしゃったかと思います。
その会話の中でそのものずばりの英訳がなく通訳が難しかった言葉が二つあり。
それは「生きがい」と「ピンピンコロリ」。
輝くような笑顔で「人の役に立っていること、誰かに必要とされること」が「生きがい」で、
生涯働いて「ピンピンコロリ」が理想とおっしゃる。
この会社は「うきはの宝」という会社で手作りの「蜜な干し芋」は県知事受賞し、
他にも「ばあちゃん新聞」や「ばあちゃん飯」など、
ばあちゃんの知恵がいっぱい詰まった事業を展開しており、
そこにはばあちゃんたちの「働く喜び」が溢れています。
「生きがい」と「ピンピンコロリ」。
おばあちゃんたちの笑顔は
店長との会話を引きずっていた私の心を軽くしてくださって、
「日本人の良いところ」の原点に触れたような気がします。
言葉の中に隠れているもの
先日大阪城公園近くで用事があったので
散歩がてら公園内を歩いてきました!
9時30分頃でしたが、海外からの観光客多し。
新緑が綺麗でした。
前回発達障害のセミナーの話の中で多様性について少し書きましたが、
多様性を理解し、自分とは異なった特性を持つ人と共存していくために
まず何をすればいいか?
を考えると
やはりその人の「話を聴く」事に尽きるなあとそのセミナーでも学びました。
転職に悩む若者と話をした時のことです。
高校時代にやんちゃをして退学になり、
別の高校に再入学したので一年だぶって、
やっと高校を卒業して、就職できたけれども
会社を辞めたいとのこと。
入社して、わずか2カ月後の事です。
何故なのか?
色々話していくと
「会社の人達とは人種が違う」と言います。
終日デスクワークの仕事に就いたのですが、
周囲の同僚に対し
「なんであんなに偉そうやねん」と
座っているだけで「腹が立って」
気持ちを落ち着かせるためにトイレに籠ってしまう
と言います。
これだけ聞くと、
「なんて幼く堪え性のない子なんだろう。」と思うかもしれません。
私はそう思いました。
ですが、話をしていくうち、
彼の印象がどんどん変わっていきました。
「ええ子」(良い子)なんです。
幼いときはまわりの大人たちが見えず、
どれほど自分は愛情を注がれてきたのか分からず、
高校を退学になった時に、
どんなときにも味方でいてくれるお母さんに気づいたときに
「このままではあかん」と思い、
別の高校に入学して、年下達にタメ口を叩かれながらも
いい仲間を作っていくことができた。
と、まっすぐな眼で一生懸命話してくれます。
彼はちゃんと愛を知っている子なんです。
高校を卒業したとき、「おじいちゃんが泣いて喜んでくれて」
就職して卒業した高校にスーツ姿で訪ねたら
先生が「とても喜んでくれて」
だから、なんとか続けたいのだけれども、
「毎日がとてもしんどい」のだと言います。
学生から社会人になる。
全く違う世界ですから、そりゃしんどい。
社会人になりたてだから、慣れないこともいっぱいあり、
新しい環境に適応するのは誰だってしんどい。
でも辛いことから逃げずに日々悪戦苦闘していく中で
経験を重ねていく中で
「働く」ということがどういうことなのか、
「自立する」とはどういうことなのか、
「お給料をもらう」とはどういうことなのか、
学び、知っていくことになり、
いつか会社になくてはならない存在になるのだと思うのだけれども
これは私の経験から得た価値観から出た考えで
この考えを頭ごなしに押し付けてしまいがちになる自分を意識しながら
彼と向き合っていました。
「会社の人達とは人種が違う」と彼は何故言うのか?
「何故腹が立つのか?」を丁寧に聴いていくと
その言葉に隠れている、
環境に馴染めない彼の焦りや不安や
ただ指示ばかりして自分を見てくれていない(と彼は思っている)上司や同僚に対しての寂しい気持ちが見えてきました。
そして「「高校を一度退学になった」ことで周りが自分に偏見を持ち、正当に評価されていない」
と「高校を一度退学になった」ことが彼の負い目になっていることが、その言葉の背景にあることもわかってきました。
「でも君の履歴書を見た上で採用されているんやで!面接で今の君を見て採用されているんやで!」
と言ったとたん、ポロポロ泣きだし。彼の中で何かが変わった瞬間でした。
それから積極的に周りの同僚と話すようになり「楽になってきた」と話してくれるようになりました。
「「受け入れてもらえる」かどうかとても不安で、怖かったんだと思う」と今は元気に働いている彼から後で聞いた言葉です。
もし「あいつのことがわからん!」「あいつが仕事を辞めそうで怖い!」と悩んでいたら、
是非、話をするのではなく話を聴くことから始めて頂ければと思います。
雇用される力
前回お話したアメリカのギャラップ社の調査では
仕事への熱意や職場への愛着を示す社員が一番多い国は
アメリカでした。
アメリカがトップである背景には
やる気を見せない社員はレイオフされることがあるようです。
なるほどですね。
同調査で仕事への熱意や職場への愛着を示す社員が一番少ない国日本。
厚労省調査による会社を辞める一番の理由は「給与・報酬が少なかったから」で、40.7%。
2位は事業または会社の将来に不安を感じたから(31.7%)
3位は労働時間が長かった、休暇が少なかったから(30.9%)と続きます。
よく相談される「人間関係」での退職は7位で13.8%で、
体感的にはもっと上位にあるかと思ったのですが
「明日の米」の前では「人間関係」は「耐えるに値するもの」という方が多いということでしょうか。
ちなみに
2023年の日本の完全失業率は2.6%、
有効求人倍率(一人当たりの求人件数)は1.31倍で
アメリカの失業率は3.7%、
2023年の有効求人倍率を見つけられなかったのですが
2022年10月の有効求人倍率は1倍で
この数字だけで判断すると日本よりアメリカの労働環境は厳しく
「レイオフ」を前にしては
ワークエンゲージメント(活力、熱意、没頭によって特徴づけられる仕事に関連するポジティブで充実した心理状態)は死活問題なのかもしれません。
ところで
エンプロイアビリティ(働き手が雇用され得る能力)という言葉をご存知でしょうか。
他国と比べると日本はまだまだ1社に留まる(終身雇用される)方が多いように思いますが、
それでも仕事や会社を変える事は珍しくなくなりつつあります。
即ち、1社のみで通用する能力だけでなく、企業を超えて適用する能力を身に着けることが、
今後のキャリア形成において重要になるということです。
もし貴方が消極的な理由でその場に留まっているのであれば
そしてそんな自分が嫌だと思っているならば
前へ進むための1つの手段として
一度厚生労働省の「エンプロイアビリティチェックシート(総合版)」
で自分のエンプロイアビリティを知ることから始めてみてはいかがでしょうか。
後悔しないために。