日記

2024-02-18 22:00:00

前を向くために(その3)

前回、ストレス反応のお話で終わっておりました。

 

新たに組織(学校でも、職場でも)に加わった当初は

色々なところに目が行き、色々な事を感じるかと思います。

それぞれの組織には「文化」「風土」があり。

それは自宅ではないお宅に招かれた場合、

そのお宅独特の匂いを感じるのだけれども、

しばらくするとその匂いになれて

いつのまにか違和感を感じなくなるように

最初は感じていた違和感もだんだん感じなくなり

馴染んでくる。

私達が例えば温暖な環境から砂漠へと移動した場合、

最初はとても辛く死ぬ思いをするものの

1週間ほどで

環境条件の変化を相殺する体内の調整が行われて、

新しい環境に自然に順応するからこそ

順応しなければ

本来は死んでしまうであろう環境での生存が可能となるそうで

人は環境に順応するからこそ生きていけるので

違和感を感じなくなるのは自然の摂理なのかもしれません。

そうすることで、

知らず知らずのうちに「ストレス反応」を緩和できている。

 

ですが、

組織においては

「違和感を感じた」ことが大切で

それが当たり前になる前に提言出来たら

それはとんでもない組織改革に繋がる可能性がありますよね。

 

私が以前勤めていた会社に入社したての頃

お昼休みに鳴る電話をとるのは

自席でお弁当を食べている「女子」で、

これは誰が決めたわけではなく

自席でお弁当を食べている「女子」が好意で行っており

電話が鳴ると急いでご飯を飲み込んで

進んで電話に出ていました。

「なんで当番を決めないの?」と思いましたが

「女子」達は「それが当たり前」と違和感なくやっておられるように見えたし

「おかしいと思っているのは私だけなのかな。」

「おかしいと思っている私がおかしいのかな。」

「新人の私が言ったら「生意気な女」と思われるかな」と思ったりで

結局誰にも言わずじまいでやり過ごしてしまいました。

 

「たかが電話」と思われるでしょうが

 私は「好意」に甘える組織の有様や

「女子」がとることが当たり前になっていることに

腹が立って仕方なかったのです。

にもかかわらず、

何もアクションを起こせなかった。

いや、起こさなかったわけです。

 

その後も「自分がどう思うか」ではなく

「周りの人がどう思うか」を優先した私は

「自分の価値観で考える」ことを

忘れていきました。

 

あの時「私はおかしいと思います」と言えていても

状況は変わらなかったかもしれませんが

言えた私は「ありたい自分」の姿だったわけで

大袈裟ですが

その後の私の生き方は大いに変わっていたのではないかと

思うのです。

 

もしかすると「風通しが悪い」「言っても仕方がない」

と思っていた組織は

実は「話せばわかる」「柔軟性のある」組織であったのかもしれず

それは実際に声をあげてみないと分からないですね。

次週このシリーズ最終回です。

(の予定です)

 

もう少しお付き合いくださいませ。