日記

2023-08-27 20:20:00

物心両面の幸福を追求する

昨日外出の支度をしながらテレビをつけていると、偶然京セラ創業者稲盛和夫氏のインタビュー番組が放送されていて、急いで録画して外出。帰宅後いそいそと録画を再生しようとしたら、どうも録画開始10分ほどでもともと予約していた「ブリティッシュベイクオフ」という番組の録画が始まり敢え無くインタビュー番組の録画が中止されており..。とほほ。

(「ブリティッシュベイクオフ」は腕に自信のあるアマチュアベイカーが(人種も年齢も性別も関係なく)オーブンで焼くお菓子やケーキやパン作りの腕だけで競うイギリスの番組です。)

ですが、その10分の間に話されていたのが「物心両面の幸福を追求し」についてで、

とても濃い内容でした。

「全従業員の物心両面の幸福を追求する」という言葉は京セラの経営理念で、またのちにJALの経営理念にも盛り込まれますが、この言葉が生まれた背景や思いについては色々なところでご自身が語っておられあまりにも有名ですので特に経営者の方はよくご存じかと思います。

 

「全従業員の物心両面の幸福を追求する」

この言葉だけ聞くと、とても崇高な精神のもと会社を牽引されてこられたのだなと思いますが、

実際には「全従業員の物心両面の幸福を追求する」と決めたことで発足時は「稲盛和夫氏の技術を問う場」であった京セラが、「俺だけの会社じゃない。お前らの会社やからな。ええ加減な働きやったら承知せんぞ」と言えるようになって「経営するのが楽になった」とある講演で語られていた内容です。

 「私のためだけなら従業員に働いてもらうためにおべんちゃらを言ったりおだてたりしなければならないですが

「みんなの会社やないか。何で俺だけが頑張らなきゃならんのや、お前もちっとは頑張れよ。」

「文句がある?文句があるなら辞めい。何でそんな奴の一生の面倒を俺が見なきゃならんのだ」となる。

「僕が嫌うのはなく、社員に集まってもらって「こんなんどうや?」「辞めてもらいましょう」となる。」と。

 

 私達は何のために来る日も来る日も朝早く起きて満員電車に揺られて怒られながらも落ち込みながらも頑張るのか。

何のために仕事をするのか。

それは「物心ともに」満たされ「幸せになるためなんだ」と実感して頑張ることが出来る環境にいらっしゃるのだとしたら、それはなんと幸せな事かと思います。

 

ところでこの経営理念を生み出した時、稲盛氏は29歳。

つくづく凄い方です。