日記

2024-05-12 14:03:00

ローズマリー

NHK連続テレビ小説「虎に翼」、ご覧になっていらっしゃいますでしょうか?

私、5月10日放送回の寅子さんの演説に胸がいっぱいになりまして。

泣きましたとも!

何故泣いてしまうのか、いくらでも分析できそうですが、

それは後付けで、

理屈じゃないんですよね、泣くことは。

自分自身の記憶の彼方に押し込んで、

すっかり記憶にないことも、

全て自分が経験してきたことなので、

「なんかわからんけど泣ける」のは、

ちゃんと理由はあるけれども、

理屈じゃないんですよね。

私は女性として生まれ、勉学の世界では誰しもが平等で、

努力した分報われ、怠けたらそれは自分に跳ね返ってくることを、

経験して学びながらも、

生活の場では「女の子がそんなことしては駄目」

「男の子はそんなことで泣いたら駄目」

「男の子のくせに女々しい」

「女の子のくせにはしたない」

という世界でも生きてきて、

社会に出たら会社では「うちの女の子」という称号で呼ばれることに驚き.。

という経験をしてきた世代ですが、

同じ時代に生きてきた男性は

「男がこれ位耐えられずにどうする」と

「男はこうあるべき」

「長男なのだから。次男なのだから」と育ってきて、

その価値観の中で生きてこられたのではないかと思います。

 

もう10年以上前になりますか。

友達が単身イギリスに渡り、そこを生涯生きる場として選択しました。

何故イギリスかと聞くと、

以前イギリスに短期留学した時に

ランジェリーショップで

結構年配の女性がTバッグのパンティを購入されているのをみて

驚いていたら、

その女性が「あら、なんで驚くの?素敵でしょ?私が身に着けたいのよ!」

ととても満足そうににっこり笑ったらしく、

そういえば、と街行く人の装いを見ると、

ショッピングパンツのスパッツを履いてさっそうと歩く男性や

髪の色を真っ赤に染めている人や、

思い通りに自分を表現する人に溢れていて、

今までそのことに気づかなかったのは、

あまりにもその景色が当たり前だったからということに気づいたときに衝撃を受けたから

だったそうです。

それからイギリスでの滞在中誰かにどう見られるかではなく、

自分が着たい服を思いっきり楽しんで、

日本に帰国し、

いざスーツケースの中の服を着ようとしたら、

「そんなチンドン屋みだいな恰好してみっともない!」

と家族に怒られ、

どれもこれも、日本では着られないことに気づき、

「なんて窮屈なんだろう」と思ったそうです。

「それがイギリスに行く理由なのよ」と。

 

5年前、私がキャリアコンサルタントの勉強を始めた頃よく耳にした言葉が

「ダイバーシティとインクルージョン」

多様性と包括。

特にビジネスにおいての「インクルージョン」は、

企業内の全ての従業員が尊重され、個々が能力を発揮して活躍出来ている状態。

その頃は勉強しながら「絵空事のような虚しい言葉」と思っていました。

 

ですが今、

2023年日本のジェンダーギャップ指数は146ヵ国中125位ですが、

それでも私が生まれてから今日までにはかなりジェンダーに関しての垣根が低くなってきたなあと感じます。

 

声を出した時にはあまりにも夢のようで現実味がないと思っていた言葉も、

意思を持って声にしていくことで、いつかは叶えられるのだと、

寅子さんの演説を聴きながら泣けてきたのは、

それに気づいたからかもしれません。

(以下、一部引用します)

 「生い立ちや、信念や、格好で切り捨てられたりしない。

男か女かでふるいにかけられない社会になることを、私は心から願います。

いや、みんなでしませんか?しましょうよ!

私はそんな社会で、何かの一番になりたい。

そのためによき弁護士になるよう尽力します。

困っている方を救い続けます。男女関係なく!」

 

 今日マンションの1階エレベーター前に

「よかったら好きなだけ持って行ってください」

という札と一緒にかごいっぱいにローズマリーが置かれていて、

お言葉に甘えて沢山頂いてきました!

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気分を落ち着かせるとても良い香り。

ローズマリーには「悪魔を寄せ付けない力を持つ」と古来より重宝されており、

抗菌・抗酸化や血流改善の作用もあり、香りは集中力を高めるとか。

ありがたいっ!

ハーブティーにしてそのあとは入浴剤と致します!

 

お名前を書かれておらずこうやって匿名で何かを提供したり、

誰かを助けたりする方がいらっしゃり。

そうやって「名もなき人達」の好意や努力やあるいは戦いで、

私達は今の生活を手に入れることが出来ていて、

そして

世界は良い方向に向かうのだと信じることができる今週でした。