日記

2024-04-21 10:00:00

いくつになっても

街を歩くとさつきの花全盛期で、あっという間に初夏ですね。

急に暑くなったり寒くなったりで年々春と秋が短くなっていくように思います。

春らしいジャケットやブラウスの出番がないし、

春や秋の景色や匂いが短くなっていって寂しいなあ。

 

そうそう、街を歩いている時に〇〇年生きてきて初めて気づいたことがあります。

「うすい」と書いてあるマンホール、ご存知ですか?

そして意味わかります?

暫くすると「おすい」と書いてあるマンホールに遭遇し、

「汚水の「お」が欠けているのかっ!」

と思ったりしたのですがそうではなく

「うすい」と「おすい」のマンホールがほぼ交互にあることがわかり、

早速ネットで調べましたとも!(便利になったものだ)

「うすい」は「雨水」でしたっ!

漢字になると「なぁんだ!」なのですが、

音読みと訓読みがある漢字、奥深し。

そして、近所(堺市内)のマンホールには府のシンボル百舌鳥が描かれており、

ちょっと興味が湧いてマンホールをネット検索してみたら、

あるはあるは色々なデザインのマンホール!

「路上の美術館」なるホームページもあり、マンホールの世界は深かった。

 

いくつになってもこの世に知らないことが沢山あるって

なんて素敵なんでしょう。

 

一時嵌っていた村上春樹の小説を再び読み始めました。

本当に遅ればせながら、

2013年発行の「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」を今読んでいます。

これが、時間がかかる。

若いときはすっと読めた言葉がいちいち引っかかり、

なんといいますか、言葉を噛みしめて、味わって読んでいます。

その中で、リストの「ル・マル・デュ・ペイ」が出てくるのですが、

これはリストの「巡礼の年」というピアノ独奏曲集に収められており、

この本がきっかけてリストにも嵌りかけています。

 

今の私の心にほんと沁みる。

 

同じ光景であっても、

同じ環境にあっても、

人は見たいものだけを見るけれど、

何を感じるか、

見える景色は年代によって、

経てきた年月によって変わるもので、

少し目先を変えるだけで世界は広がり、

私の世界を美しくするのも、醜くするのも、

住み易くするのも、住み辛くするのも

すべては私次第だなあとしみじみ思う今週でございました。