日記

2024-03-24 22:10:00

ブランドの価値

はるか昔私が若かったころ、

ブランドのバッグや時計や欲しくて、

背伸びして頑張って買っていました。

先日若い女性と話した時に「ブランドのバッグがほしいです」

というので何故?と聞くと

「だって、まわりの同級生はどんどん結婚して、私は全く予定がなくて。

だから「私はこんなに高いものが買えるほどの仕事をしてるんだ」と言いたいじゃないですか!」と。

..。わかる。わかるで!

振り返ってみるとかつて私も似たような動機だったような(←はるか昔のことなので覚えてないという。。ははっ)

でも確かに自分のステータスを高く見られたいが故に頑張っていたような。。

 

実は先日、

もう30年近く愛用しているエルメスのクリッパー(一世を風靡しました!ご存知の方も多いはず!)が動かなくなり、

エルメスのアフターセールスカウンターに行ってきたのでございます。

幸い電池交換だけで済んだのですが、

時計を預けて1時間ほどで返ってきた時計はピカピカになっていて新品のようで。

「うわっ!ピカピカですね!」と思わず言うとにっこりして

「洗っておきました」とのこと。

時計と同時にウォッチクイックサービスカードを渡されたのですが、

そこには時計のモデル名やシリアルナンバーや修理日が書かれているので

(それもフランス語と英語で)世界のどこのエルメスでもこのカードさえ見せれば

スムースに修理してくださるのでございます(はずです)。

実は修理前に「どこかのエルメスに登録されていますか?」とおっしゃるので

辛うじて数年前に高島屋のエルメスブティックで針の修理をしてもらっていたので

その話をすると、

PCで名前と電話番号のみで過去の修理履歴を検索され、

「部品交換と内部洗浄も行われていますね?」と。

 

こんな風に正規のエルメスでメンテナンスを行っているとスムースに修理されるのですが、

一度でも正規店以外で修理をすると取り扱わないのだとか。

(修理状態を見ればすぐにわかるのだそう)

私の前にいらっしゃった方はバッグの持ち手近くの金具が外れてしまったようで

「数年前から気になっていたのだけれどもなかなか機会がなくて」とのこと。

とスタッフの方が奥に入り、

各々の専門の職人さんが常駐されているようで、

数分で出てこられ「元に戻りましたよ」と。

とても喜ばれて「あのう、修理代は?」と恐る恐る聞かれていましたが、

「費用は結構でございます」とのこと。

「ええ!?いいんですかっ!」とおっしゃると同時に思わず「ええ!?」と心の中で叫び振り向く私。

そうするとスタッフの方が

「はい、結構でございます」とにっこり。

 

私がこの時計を買ったのは、

ブレスレットがエルメスのHのマークになっていて、文字盤が丸くて黒くてかっこいいからという理由からだったのですが、

つまり、見た目に惹かれて買ったわけですが、

30年経ってもなお新品のように輝き続ける我が左手の相棒。

エルメスのというブランドのこだわり、愛情や情熱がようやくわかるようになってきたかなあ。

やっと身につけるに相応しくなってきたのかななんて、勝手に思っています。

 

だから、ブランドの価値はその人にとって、年代によって、様々で、違ってていいんだなあと思います。

どこに価値をおくのか

どう付き合っていくのか

歳とともに変わっていくのも乙なものです。